現在の教室の状況について(2024年5月14日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 297―

(2024年5月14日 18:45)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、日本の中学校を卒業した後に英語圏の国に単身留学した人が高校での学習において直面する可能性がある問題を、そこで使われる単語や表現の観点から考えてみました。少なくともいくつかは履修しなければならないアカデミックな内容の授業で使われる単語や表現の数は多く、その意味も具体的な文脈を離れている度合いが高いのが通常です。このようなものの理解を使用した体験を基に深めていくには時間がかかるため、授業で取り扱われているかが分からない期間が続くことで精神的に不安定な状態になる人がいます。

英語圏の国の高校の授業の中で、教師や他の生徒が口頭で述べていることは、文法的な観点から見ると、日常生活の中で交わされるメッセージとそれほど大きな違いはないと思われます。しかし、アカデミックな内容の授業はもちろんのこと、国や地域のカリキュラムのあり方によってはP.E.(体育)のように日本ではそれほど言語的なコミュニケーションが大きな役割を担うと考えられていないものまで、授業内で扱われるものの多くは(教科書、プリント、もしくはパワーポイントのスライドと様々な形式のものが見られますが)ドキュメント上に印字されたテキストによって伝達されます。

このような形式で示されるものは、発声された後すぐに消失してしまう音素だけで構成される口頭でのメッセージに比べて、静止しているため単語や表現の用いられ方やそれらの関連性をじっくり観察するのに適していると考えられます。しかし、この特徴によって1つ1つの文の中にある単語が多くなり、またその構造が複雑なものになることがあります。

例えば、英語の文では1~3個の名詞と1個の動詞が基礎的な構造を決めるものになりますが、それぞれを修飾するものとして様々な形に変化した動詞やin、on、atといった前置詞で始まる複数の単語が連なったものが文中に配置されます(修飾されるものが名詞であれば、これらに加えて、文法のテキストで名詞の様子や状態を説明する働きをするとされる形容詞やwho、which、thatのような関係代名詞などを中心に構成される部分も同じ働きをします)。

このような構造を持つ文の内容を十分に理解するためには、単語や表現の意味を確認するだけでなく、ある構成要素が何とつながりがある形で文に含まれているのか、そのつながりとはいかなるものであるかといった点を整理していくことが必要になります。これを正しくかつスムーズに行うことは日本の中学校、高校の6年間で母語である日本語を用いて英文法に関する理解を深め、それが定着しているはずである人でも難しいようで、Amazonで「英語読解」と検索してみると数えきれないほどのテキストが表示されますし、実際に多くの教材を使って練習をする機会を積み重ねるという人が少なくないようです。

海外渡航前の準備としての英語学習に取り組んでいない、またはその範囲や期間が限定的である場合、多くの単語で構成される文の要素のつながりを正しく整理することができる水準で文法に対する理解がないのが通常で、彼ら/彼女らは英語圏の国の高校の授業でテキストを目にした際、そこにある文の複雑さにまずは圧倒されてしまいます。それによって、学習者に大きな精神的負荷がかかることがあるので、高校から英語圏の国に単身留学する際には「プランB」を考えておくべきということになるのだと思います。

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