既卒生/2024年5月・6月卒業生コースについて(16) ―SOLからのお知らせvol.351―

(2024年5月8日 19:00)

こんにちは。SOLからのお知らせです。
5月2日の記事では、帰国生大学受験セミナーの「既卒生/2024年5月・6月卒業生コース」などで6月下旬から始まるグループ指導の受講のお申込みを週単位で受け付けていることの理由として、授業を受ける必要のなくなった期間についても授業料を払わなければならないケースが生じる大手の予備校の申込みのあり方が望ましくないと考えていることを挙げました。最近、受験準備にかかる費用について保護者にかかる経済的負担が気になって、日々の学習に集中できない人が増えています。

大手の予備校のように、一定の期間にかかる授業料の全てを事前に支払わなくてはならないシステムの弊害は、前回の記事で紹介した学習を進めて行く際の問題以外にも存在します。例えば、この教室で受験準備をした人のほとんどが受験する首都圏の有名私立大学の帰国生入試や総合型選抜は、一般入試と違い、社会的な評価が高い、または多くの受験生が集まるものから実施されていくのが通常です。

このような状況では、第一志望としている大学や学部・学科の入試だけに出願することにはリスクが伴いますので、その他の入試をいくつか受験するための手続きを取るのが一般的だと思われます。ここで問題になるのが、早い時期に合否が発表されるもの(=志望順位が高いもの)で合格した場合に、その後に試験日が設定されているものについても、「すでに受験料を支払ってしまったのでもったいない」ということで受験することを希望する人が出て来ることです。

これが問題だと僕らが考える理由には、合否の判定に関して日本の大学が帰国生入試や総合型選抜において一般入試とは異なるアプローチを取っていることがあります。ここ数年、地方創生政策の一環として施行されている首都圏の私立大学の文系学部の入学者数に関する規制に関連して話題になることが多いですが、一般入試には「繰り上げ合格」というシステムがあります。一方で、実施される日程が早い帰国生入試や総合型選抜では、その後に行われるもので入学者の人数の調整が行えるため、合格発表があった後に追加で入学が認められることはないのが一般的です。

例年9月下旬までにいずれかの入試に合格している人は、相対的に見てどの大学や学部・学科からもよりよい評価を受けるものを有していることが多いので、その他の入試においても合格可能性が高くなります。そして、彼ら/彼女らが上で見たような理由で帰国生入試や総合型選抜の受験を続けてしまうと、本来であれば自分の学力に合った大学や学部・学科で学ぶことで大きく成長することが期待できた人がそこから弾き出されてしまうという不公正な事態が生じてしまいます。

この問題を回避するために、僕らは志望順位が高い入試で合格を勝ち取った人に、帰国生入試や総合型選抜の合否判定のあり方をしっかりと説明した上で、その後の入試は受けないようにアドバイスしていますし、ほぼ全ての生徒が納得し、「受験料が無駄になった」と言いながら受験をそこで打ち止めにするという決断をしてくれます(帰国生大学受験セミナーで合格実績がある入試が生徒の数に比べて少ないように見えるのは、そのような受験に関する指導のあり方が関係しています)。

しかし、大手の予備校や塾では、教師や進路指導に関わる職員が生徒にこのような話をしないため、受験を続けることで他の人に迷惑をかけてしまうケースが少なからず見られます。彼ら/彼女らがそのように振舞うのに上で見たような金銭的な事情が関係しているのであれば、学習サポートの必要のない期間まで授業料を請求するのは問題を深刻化させると言えるでしょう。それを踏まえて、SOLの帰国生大学受験セミナーのグループ指導ではお申込みを週単位で受け付けているのです。

「既卒生/2024年5月・6月卒業生コース」の概要は以下のウェブページにおいて確認できます。

【概要】
https://www.schoolofliteracy.com/seminar/course1/index.html#c01

【帰国生大学受験セミナーの授業の特徴や内容などについて】
https://www.schoolofliteracy.com/seminar/info/index.html#c01

それでは、帰国生大学受験セミナーの授業の日程や内容、授業料についてご質問などがある方は以下のフォームよりご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comまでメールにてお知らせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【お問い合わせフォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/contact/

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