既卒生/2024年5月・6月卒業生コースについて(11) ―SOLからのお知らせvol.344―

(2024年4月13日 18:30)

こんにちは。SOLからのお知らせです。
前回は、例年、帰国生大学受験セミナーの「既卒生/5月・6月卒業生コース」でグループ指導が始まる6月下旬くらいから、教室の中心に位置している共有スペースで生徒が複数名集まって授業内外の出来事について会話をしているのを見る機会が増えるという話をしました。SOLの教師は日常的に18、19歳の人と多くの時間を過ごしていますが、それでも克服できない世代間の「壁」があるのは事実であり、僕らが話したことを全ての生徒が理解できないことがあります。この問題を克服する効果が生徒間のコミュニケーションが活発なものになることには期待できるのではないかと思います。

さて、ここ5年くらい、行動や発言から自己肯定感が低下していると推測される生徒から「どのような時でも気を許すことのできる友人がいない」という相談を受けることが増えました。彼ら/彼女らの中には、「つまらない人間だ」という評価を受けたくないが故に周りの人とのコミュニケーションに消極的になってしまう人もいれば、様々な場面で強がった態度を取ってしまうことで他の人から距離を取られてしまったり、「強い自分」を見せ続けることに疲れ果ててしまっていたりする人もいて、これらの要因によって精神的な安定与えてくれる人間関係を形成することが難しくなるようです。

最近、このような話を聞いていて思い出すのが、数年前にこの教室で帰国生入試や総合型選抜の受験準備をしていた数名の男性生徒のことです。彼らはそれぞれ上で述べた問題のいずれかに直面しており、この教室に来るまで心地よく感じられる友人がいるという体験をあまりしたことがないようでした。しかし、共有スペースで過ごしている様子を見て、お互いに対する理解を深めることができたようですし、昼食や夕食を食べる際や自習をしている時間に同じ空間にいることによって徐々に話すようになり、授業を受けている期間の後半は一日のほとんどの時間を共に過ごしていました。

彼らは大学入学後も頻繁にコンタクトを取っているようですが、このようにSOLの教室で長い期間続く人間関係を構築した人は他にも多くいます(SOLのFacebookやInstagramの記事で度々紹介しているワイン会の主な構成メンバーは、僕らが15年ほど前に受験準備のサポートをした人たちですが、彼ら/彼女らも共有スペースの代わりに使っていた教室で親交を深めていた記憶があります)。帰国生入試や総合型選抜に限らず、大学受験は他の人との競争であり、精神的な安定が得られる人間関係は必要ないと言う人もいるかもしれませんが、特に自己肯定感が低い人が多い現在では大きな意味を持っていると僕らは考えています。

帰国生入試や総合型選抜は一般入試に向けたものに比べて試験科目が少ないですし、英語圏の国の高校に通っている人はエッセイを書く機会が多いのは確かです。しかし、多くの受験生は試験に向けた準備のプロセスをこれまでに取り組んだことのないものと捉えており、OBOGから「楽しい時間を過ごしているうちに受験が終わっていた」と言われることがあるこの教室でも少なくとも初期の段階で精神的、もしくは体力的に大きな負担がかかっていると感じている人が少なくないようです(自己肯定感が低い人は新しいことに挑戦するのに消極的なのでこの印象が強くなります)。

このような問題を克服するためには、信頼がおける他者とくつろげる時間を過ごしたり、彼ら/彼女らから背中を押してもらったりすることが必要になりますが、最近は家族が自分がやりたいことを検討する過程などに介入してくることなどから距離を置きたいと考える人が多いですし、そもそも18、19歳の年齢層の人は自分を支えてくれるような人間関係を家庭の外に求めるものです。

帰国生入試や総合型選抜の受験準備をスムーズに進めるのに必要な安定した人間関係を形成できるという点でも、生徒が集まることのできるSOLの教室の共有スペースは重要なものだと考えています。

「既卒生/2024年5月・6月卒業生コース」の概要は以下のウェブページにおいて確認できます。

【概要】
https://www.schoolofliteracy.com/seminar/course1/index.html#c01

【帰国生大学受験セミナーの授業の特徴や内容などについて】
https://www.schoolofliteracy.com/seminar/info/index.html#c01

それでは、帰国生大学受験セミナーの授業の日程や内容、授業料についてご質問などがある方は以下のフォームよりご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comまでメールにてお知らせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【お問い合わせフォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/contact/

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