現在の教室の状況について(2024年2月12日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 281―

(2024年2月12日 18:45)

こんにちは。SOLの余語です。
1月29日の記事では、僕が物心ついた頃から情報機器が個人でいつでも利用できるようになっただけでなく、がウォークマンのように聴覚に訴えかけるものから視覚的な情報にふれられるものを携帯できるようになってきた変化を俯瞰した上で、その集大成ともいえるスマートフォンの登場により周りの人の目を気にすることなく「個人の世界」に埋没できるようになったと述べました。自己評価(self-esteem)が低く他人とのコミュニケーションに及び腰になっている人にとって、スマートフォンが提供する情報空間は格好の「逃げ場」になっているようです。

人々の情報との付き合い方に関する技術の発展やそれに伴う新たなサービスの登場に伴う変化には他にも重要なものがあり、インターネットで様々な人が情報を発信することによって自分の趣味趣向に合うようなものを見つけられる可能性が高まったこともその一つに当たると考えています。僕が子供の頃は日々の情報を入手する一般的な手段が新聞やテレビ、ラジオに限定されており、それぞれのチャンネルの数も多くなかったため、例えばエンターテイメントの世界には誰もが認める「国民的スター」がいたり、今では考えられないほど高い視聴率を誇るテレビ番組が存在したりしました。その結果、学校で同級生と一緒にいる際に話題が考えつかなければ前の晩にふれたものについて話していれば会話が成立するということがありました。

インターネットやそれを利用するためのPCが普及し始めた段階でも、Yahoo Japanのように誰もが閲覧しているサイトがあったように記憶しています。しかし、一つひとつのサイトの中にある単語の単位で検索ができるGoogleが標準的な検索エンジンになったことに加えて、個人用のブログが容易に作成できたり、Youtubeのような映像情報を誰もがアップロードできるようなプラットフォームや日々の生活の様子について気軽に発信ができるFacebookやInstagramのようなSNSが登場したりする中で、インターネットが提供する情報空間は誰もが自分が関心を持っている、もしくは自分の好みに合うようなものを手に入れることができる場になりました。そして、このような変化が自由に使うことができる時間でどのような情報にふれているかについての多様なあり方を生み出しているようです。

SOLの教室でも、一人ひとりの生徒が全く異なることが関心の向かう先になっていることが珍しくありませんし、例えば海外のサッカーを見るのが好きだと言う人の中でもどのリーグの試合を主に見ているかといった点で違いが見られます。また、アニメの世界にもどのような系統の作品群(僕の世代の人にはアニメ作品に系統がいくつも存在するということ自体が想像しにくいことではありますが)を好んで見るのかという点で非常に厳しい絞り込みをかけている人がおり、自分の視野に入っているものを視聴したりそれに関連した情報を集めたりするのに忙しく、それ以外のものに関しては全く分からないというケースも見られます。このような状況においては、周りの人と共有できるトピックがあるかどうかを確認することに時間や手間がかかるようになりましたし、それがない場合には何をきっかけにコミュニケーションを取ればよいかが分からないという人も増えてしまったように思います。

インターネットにある情報が量的に豊かになっただけでなく質的にも多様になり、誰もが自分に合ったものを見つけられるようになったことには大きなメリットがあることは疑いのないことですが、一方で興味や関心における分断が生まれることになり、自己評価が低く他人と会話することに及び腰になっている人がさらにその姿勢を強める結果になっているのではないかと考えています。

現在の教室の様子を写真で確認したい人は、SOLのFacebookやInstagramのページを定期的に更新していますので、そちらを見てもらえればと思います。よろしくお願いいたします。

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