こんにちは。SOLの余語です。
今年も早いもので10月中旬に入り、帰国生大学受験セミナーのグループ指導が始まって3ヶ月以上の期間が過ぎました。この夏は、東京で連日最高気温が35度を超えるなど記録的な暑さに見舞われましたし、(なぜか報道はほとんどなされませんでしたが)新型コロナウィルスの感染拡大の第9波が襲来していたようですので、僕らも含め、教室に集まる人々が健康状態を良好に維持していけるか不安を感じることがありました。
日本の高校に通っている生徒が1名新型コロナウィルスに罹患するということがありましたが、彼女が受ける予定だった入試が実施される前には回復しましたし、週末にPCR検査で事態が判明してからすぐにオンラインでの受講に切り替えたため、他の生徒に感染が広がるということはありませんでした。今年度の生徒は自分の生活リズムを頑なに維持しようとする人が多かったものの、自分が受ける入試に向けた準備を着々と進める人も少なくない数おり(例年通り、ほとんどが女子でしたが)、今のところ、半数近くの生徒が第1志望の大学に合格し受験終了になっています(今年度の生徒の合格実績は後日お知らせします)。
SOLの帰国生大学受験セミナーではグループ指導の定員を16名としており、一般的な予備校や塾と比べると生徒の数が少ないですが、それでも彼ら/彼女らが受験に向けた準備の中で直面する問題には様々なものがあります。例えば、日本語小論文試験に向けた学習においても、IB Japaneseの授業などの中で日本語の年齢相応な語彙や文章を書く経験の蓄積ができており、受験する学部・学科に関連した知識を確認することだけが主な学習上の課題である人がいる一方で、海外の滞在期間が長く外国語で18、19歳の人に求められる水準まで文章を書く力を伸ばしているものの、それを日本語で行う訓練に多くの時間をかける必要がある人もいれば、海外渡航前の段階の学習が十分なものでなかったが故に日本語でも基礎的な語彙や知識が欠けていたり物事を考える際の視野が非常に狭かったりする人もいます。
また、受験する大学や学部・学科の選択や受験準備の進め方について保護者の意向にどのように対処していいかが分からないという悩みを持つ生徒は以前からいましたが、最近は発達段階の中で精神的に自立しようという気持ちが強いものになっている彼ら/彼女らにとってそれが学習を順調に進める際の大きな負担と捉えられるようになってしまっているケースも目立つようになりました。それに加えて、中学受験をした際に志望校に合格できなかったことや、海外での生活の中で自分の感じていることなどを共有できる人間関係を構築するのに困難を感じたことなどが理由で自己評価が著しく低下している人などもおり、それが彼ら/彼女らが学習に対して積極的になれない理由の一つにもなっています。
入試に対応するのに必要なものの学習に関しては、例年通り、生徒一人ひとりの学習状況を授業や面談などを通じて確認した上で、それに合わせる形で僕らがサポートをしていますが、メンタル面でのケアは僕らがこれまでの生徒の相談に乗ってきた体験を踏まえて対応するのに加えて、今年度から臨床心理士の資格を持つOGにも定期的に関わってもらうようにしました。彼女が教室に来た時に話しに行く生徒が少なくなかったため、このような取り組みには一定の意味があるのではないかと考えています。
なお、現在の教室の様子を写真で確認したい人は、SOLのFacebookやInstagramのページを定期的に更新していますので、そちらを見てもらえればと思います。よろしくお願いいたします。
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現在の教室の状況について(2023年10月11日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 257―
(2023年10月11日 13:30)