こんにちは。SOLの余語です。
7月17日の記事では、SOLにおいて、今後、例えば日本の公立学校に通っているものの第一言語が日本語でない、もしくは授業のスピードが自分に合わないことなどが理由で学習成果が出ない人のサポートをNPOとして行うことを検討しているという話をしました。この活動には大学に在籍しているOBOGに参加してもらえればと思っていますが、それは彼ら/彼女らにとって相互扶助的なコミュニティーを形成する機会になるはずです。
ただし、これらをボランティア活動として行っていくには東京都や世田谷区といった地方自治体の助成金の仕組みなどを調べなくてはならず、帰国生大学受験セミナーの授業が多く入っているここから数ヶ月間はこの計画を前に進めることが難しいように思われます。そのため、今年度の生徒の進学先が決まるまでは、これまでと同じように、主に授業がない土曜日の夕方に何人かで集まって僕らと夕食を一緒に取るという形でOBOGの交流の機会を確保しようと考えています(代沢に教室が移ってからはこのような場で現役の生徒がOBOGとコミュニケーションを取ることが増えました)。
6月の後半からグループ指導が始まった後も毎週OBOGが教室を訪ねてくれていますが、海外に転勤になったり転職をしたりといった社会生活上のものに加えて、結婚したり子どもができたりといったようなプライベートな面での大きな変化について報告をしに来る人が増えたような印象があります。僕が帰国生の大学受験のサポートをし始めたのは大学4年生の頃で、それから25年近くが経ったため、20代後半から30代後半の年齢層に入るOBOGは少なくない数いることを踏まえると、上のような変化を経験する人がいても不思議はないかもしれません。
しかし、生活の公私両面における大きな転換点を迎えた時に教室に来る人が多いのには、彼ら/彼女らが前島や僕を自分たちにとっての「観測定点」として捉えていることが関係している可能性もあります。例えば、先日、一年ぶりに会ったOBがいるのですが、彼が教室を訪れる時は、僕らに近況についての報告した後に、自分の生活が望ましいものになっているか、何か問題が起きた時の対処のあり方に精神面での成長を感じるかといった点を必ず確認してきます。
このブログの記事で引用することの多いフランス文学者の内田樹氏は、自身の大学教員としての体験から、教師には「『卒後の自己教育』にとっての観測定点」としての役割があると述べています(例えば、この記事を参照してください)が、上で述べたような質問をしてくる人が少なくないことに加えて、僕らが「自分たちがこの教室で学んでいた頃と(ほとんど)変わらない」という声を耳にすることが多いことを踏まえると、僕らがOBOGにとっての内田氏の言う「観測定点」になれているのではないかを考えています。
なお、現在の教室の様子を写真で確認したい人は、SOLのFacebookやInstagramのページを定期的に更新していますので、そちらを見てもらえればと思います。よろしくお願いいたします。
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現在の教室の状況について(2023年8月9日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 256―
(2023年8月9日 19:30)