こんにちは。SOLの余語です。
先週の月曜日から今年度のグループ指導が始まりました。まだ日本の高校に通っている人などが授業に参加できないため、生徒の数も10名でスタートすることになりましたが、皆教室に9時半までに到着し、授業がない時間は共有スペースで小論文や日本語読解の課題に取り組んだり、受験する入試を決めるための相談をしたりと今年も例年と同様の賑やかさがSOLの施設に戻って来たように思います。
ここ数年、生徒の中に精神的な問題で学習に集中することが難しいと感じる人が増えました。彼ら/彼女らがそのような状態にある背景には、例えば中学受験や高校受験の準備を行っている間に克服することができない程度のストレスを経験したり、目標としていた学校の入試で失敗したことや塾内で頻繁に行われる学力テストなどで序列付けされることによって自己評価が低いものになったりといったことがあります。また、中学校の後半や高校から英語圏の国や地域に留学した際に自分の精神が抑圧されたと感じている人も少なくないようで、このようなケースでも大学受験に向けた準備に積極的な姿勢を持つことができないと言う人が一定数います。
これまで様々なバックグランドを持つ18、19歳の人と交流してきた体験から、上で述べたような状況にある人をどのように前向きにするかについては僕らなりのアプローチがあり、それによって生徒の取り組み方などに一定の変化が見られることを考えると、それなりの効果があるのではないかと思っています。しかし、そのような対処のあり方は専門的な知見に基づいたものとは言えませんし、精神的な問題は大学受験のための準備が終わった後の長い人生にも大きな影響を与える可能性があるため、以前から大学や大学院などで人間の心理について十分に学びを重ねてきた人に教室にいる生徒の話を聞いてもらう機会があればいいなと考えていました。
5月末に大学院まで心理学を学び現在は公立の学校でスクールカウンセラーをしているOGが教室に来た際に(SOLの教室にOBOGが頻繁に遊びに来るという話は以前にもこのブログでしましたし、FacebookやInstagramに掲載している記事でもその様子が確認できるかと思います)、上のような問題について話をしたところ、彼女がそのような人たちのサポートをしたいと言ってくれたので、この夏に定期的に教室に来て今年度の生徒と話をしてもらうようお願いしました。それによって、より多くの人が自分の問題とよりよい形で向き合うことができれば、彼ら/彼女らがSOLで行う「学び」がこれまでよりも重層的なものになるはずです。今後このような取り組みがどのような結果を生むのかを楽しみにしています。
なお、現在の教室の様子を写真で確認したい人は、SOLのFacebookやInstagramのページを定期的に更新していますので、そちらを見てもらえればと思います。よろしくお願いいたします。
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現在の教室の状況について(2023年7月3日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 251―
(2023年7月3日 19:30)