こんにちは。SOLの余語です。
先週は、オーストラリアから一時帰国してきた人がおり、また日本の高校に在籍していて春休みに入った人が複数名いたので、帰国生入試やAO入試の小論文試験対策の授業を少人数グループ指導という形で行いました。1月から2人で授業を受けている人も変わらず通って来ているので、教室が昨年の11月末に多くの生徒が受験を終了して以来、OBOGが週末に集まった時を除けば、久しぶりに賑やかな雰囲気になりました。
グループ指導に参加した人の中には、これまで大手の予備校や塾に通っていたり、帰国生を多く受け入れている高校に在籍しそこでの大学受験に関するガイダンスに参加したりして、様々な入試で合格するのに必要なものについての情報にふれている人もいました。彼ら/彼女らから聞いている限り、少なくとも帰国生の大学受験のサポート全てに関わっている僕らから見ると、各大学で帰国生入試やAO入試が実際に実施されている状況よりもハードルが高く設定されていると感じられるものが少なくなく、受験準備に関して緊張した状態で臨んでいる様子も見られました。
例えば、慶應義塾大学の総合政策学部・環境情報学部のAO入試や早稲田大学政治経済学部のグローバル入試のように高校で行った社会活動などに関する報告を求めるものがこれらの入試にはあります。ここでそれぞれの入試の合否の判定を担当する人は、その書類に記載されていたものについて、自発的に学びを深めようとする姿勢を持っているか、大学・学部で学びたいとされているテーマにどの程度の熱意を持って取り組もうとしているか、活動の中で直面した状況や様々な人とのコミュニケーションからそのテーマに取り組むことの意義についてどれくらい深く考察を深められたかといった観点から評価しているようで、活動が社会的に高い評価を受けるものになっていなければならないと一般的に言われている慶應義塾大学SFCのAO入試で3、4日間の活動しかしていないにもかかわらず合格した人がSOLのOBOGにはいます。
しかし、この入試で第1次審査を免除する条件として要項の中で挙げられているものは知名度の高いコンテストなどにおける受賞歴ですし、すでに社会人になっている人が「これまでの活動実績が合否に大きく関係している」と聞いて一般的にイメージするものが他人の目を引くようなものになる可能性が高いと思われます。また、AO入試の受験生を多く抱えている予備校や塾の中には、生徒が費用を払って参加する活動をプログラムの一つとしているところがあり(そもそも自分なりに様々なことを考える人を好む大学の教員がこのようなものがあることに気付けば、そこに参加した人を好意的に評価しないようになるという点でも問題だと思われますが)、そのようなものに参加するように促したいという意図があるかもしれません。その結果、上で挙げたような入試の受験においては、実際に合格した人が行ったものよりも高度な内容の活動が必要だと言われるようになるのですが、強い緊張を伴う形で受験準備を進めることは満足できる結果を出せないことにつながることが多いので、活動において何が重要なのかを正しく伝えていければと考えています。
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現在の教室の状況について(2023年4月10日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 239―
(2023年4月10日 19:45)