現在の教室の状況について(2022年9月5日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 205―

(2022年9月5日 18:30)

こんにちは。SOLの余語です。
8月22日の記事は、我々が重要なものだと考えている相互扶助的なコミュニティーの形成について、日本の経済が歴史上類を見ないほど急速な発展を遂げ、人々の生活水準が飛躍的に上がった高度成長期においてもその必要性を感じていた人が少なくなかったということを確認しました。これから日本社会がどのような方向性に進むのかがよく分からないという指摘はよく目にしますし、学校教育を始めとして社会的なシステムのあり方が1990年代に入るまでの成功体験に縛られているような印象を受けることを踏まえれば、お互いに支え合うことのできる人間関係を身近に持っておくべきということになるでしょう。

僕が上で述べたようなコミュニティーが重要だと考えるのには哲学者の内田樹氏が書いた文章の影響が大きいのですが、それに加えて、これまで自分が体験してきたことがそれを強める役割を果たしています。例えば、SOLが三軒茶屋の雑居ビルから代沢の新しい施設に移転する際には、僕の大学時代の友人が教室のコンセプトに合った土地を探したり、実際に施設を建てる時の様々な手続きを請け負ったりしてくれましたし、前の教室の原状復帰で業者がトラブルを起こした時も別の友人がその解決に一役買ってくれました。そして、引っ越しの作業についても、引っ越し業者でアルバイトをしているOBがリーダーとなり、30人くらいのOBOGが集まって、荷物の運搬から家具などの設置までの全てを担当してくれた様子をFacebook内のSOLのページで確認できると思います。

また、僕は自分たちで教室を持った2010年4月から2度ほど足の骨を折って入院したことがあるのですが、医者や看護師、リハビリ療法士といった関係者から、他の患者では考えられないほど毎日を明るく過ごし、治療にも積極的な姿勢で取り組んでいると言われることが多くありました(ほとんどのOBOGが意外に感じるでしょうが、「模範的な患者」である僕を見習うように指導されていた人もいました)。もともと僕は体が弱く、日頃から個人的な付き合いのあるリハビリ療法士から教えられた運動をしていたためリハビリがそれほど苦にならなかったと考えられるものの、ほぼ毎日、この教室のOBOGや大学時代の友人が病室を訪ねてくれて、面会時間が終わるまで色々な話をして過ごすことができたことによって、やることのない時間がなかったことが大きかったのではないかと思います。

自分のこれまで歩んできた道を冷静に振り返ると、僕と同じような体験をしている大人は少なくないはずです(最近は「スタンド・アローン」的な人生を送っている人が一人前とされる傾向が強いので、それを人前で認めることはないかもしれませんが)。もしそれが正しいのであれば、これから先の読めない状況に直面する可能性が高い若い人たちにお互いを支援し合うことのできるような人間関係を構築するための機会をできるだけ与えることが僕らの使命になるのではないかと思います。

さて、東京23区やその近郊では新型コロナウィルスの感染拡大が収まってきた印象を受けますが、それでも患者数は高止まりした状態が続いていますし、罹った人の話を聞くと激しい症状に襲われるケースも少なくないようです。帰国生入試やAO入試では振替受験が認められることがありませんので、生徒に感染対策をするように注意していきたいと思います。

それでは、帰国生の大学受験やSOLの帰国生大学受験セミナーなどに関して情報をご希望の方は以下のフォーム、もしくはinfo@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。

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