こんにちは。SOLの余語です。
前回は、SOLの教室にOBOGが頻繁に出入りしていることの背景に、彼ら/彼女らが自分たちがこれからどのような方向性に進んでいけばいいのか分からない時などに話を聞いてくれる「近所のおじさん」的な存在(古い言い方をすれば「先達」ということになるのでしょうか)を必要としていることに加えて、2年前に移転してきた施設がいろいろな人が集まりやすい構造になっていることがあるのではないかと述べました。これからも多くの人に様々な目的でこの教室を活用してもらえればと思います。
さて、先日、2人のOGが共通の友人を連れて教室に訪ねてきました。彼女たちは三軒茶屋で食事会をしていたようなのですが、それが終わった後に「塾に遊びに行こう」とその友人を誘ったらしく、それが奇妙な表現ではないかという話になったと聞きました。教室に来ることをこのように言うのはSOLのOBOGからよく耳にするものですので、我々もいつの間にか当たり前のものとして捉えるようになっていたのですが、確かに「塾」が「学習のために通う場」であり、現代の日本人の多くが考えているように「学習」が辛く苦しいものであるとするならば、その後に「遊ぶ」という語が置かれるのは不自然なようにも思われます。
実際に、我々は2010年に自分たちで教室を持つ前に帰国生を対象にした塾で大学受験の準備のための講習会を担当していました。そこでも、我々が学習をサポートした人が受験終了後に話をしに来ることは珍しくなかったですし、週末などに教室の外で一緒に夕食を食べるということがよくあった一方で、その他のコースで学んだ人が授業終了後に来る時は、保護者と一緒に挨拶しに来ている、もしくは講師のアルバイトをしているといった感じで、「遊びに来ている」という雰囲気の人はほとんどいませんでした。他の予備校や塾についても同じような話を聞きますし、ブログなどで教室に来たOBOGの話を一人ひとり取り上げているところを見ると、そもそも訪れる人の数が少ないのかもしれません。
SOLの教室が多くのOBOGにとって「遊びに行く場所」となっているのには、ここで学んでいる人一人ひとりを単なる生徒ではなく、長い期間に渡って交流を続けていく相手として接する姿勢がこの仕事を始めた頃から我々に根付いていたということがありますが、それに加えて、以前からこの教室を生徒として通った年度に関係なく、様々な相手と人間関係を築く場にしてほしいと考えてきたことがあります。そして、最終的に、誰かが何らかの問題に直面した時などに精神的な支えとなったり効果的な解決策を提示したりといった形で、全ての人が相互扶助的な関係で結ばれるコミュニティーが形成できればいいなと思っています。その理由については、次回以降の記事で説明する予定です。
さて、東京23区やその近郊では相変わらず新型コロナウィルスの感染拡大が続いており、軽症で済む人が多いものの、これまでに見られなかったようなペースで感染者が増加し続けていることによって、保健所や医療機関の運営が圧迫されているという話を聞きます。幸い、この教室では7月初旬に感染者が出た後は平穏な状態が続いていますが、教室内でのマスク着用を推奨するなど対策を十分にしていきたいと考えています。
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現在の教室の状況について(2022年8月1日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 200―
(2022年8月1日 19:30)