こんにちは。SOLからのお知らせです。
3月9日の記事では、帰国生大学受験セミナーの「既卒生/2022年5・6月卒業生コース」の1学期(2022年6月20日~8月26日)から行うグループ指導に、対面で授業を受ける人の定員を16名とするだけでなく、教師と一緒に時間を過ごせる共有スペースを設けているなどといった特徴があることを述べました。これらは全て教師と対話する時間を十分に確保することで、帰国生入試やAO入試でより良い結果を出すために必要となる学問的なコミュニケーション能力を身に付けてもらうことを意図したものです。
このような話を読んで、「教師と直接コミュニケーションを取る機会や環境が十分に与えられていても、生徒にそれを活用しようとする姿勢がなければ意味がない」と考えた人もいるかもしれません。確かに、最近、日本の大学では教員が自分のメールアドレスを公開したり事前に告知した時間帯に学生の質問を受けるoffice hourという制度を導入したりする動きが見られますが、学生が期待通りの反応を見せないという事例も少なくないようです。
また、スマートフォンなどの個人で使用する情報機器が発達し多様な趣味に対応するようなメディアが多く登場したことによって、個人が「自分の世界」に埋没してしまう傾向が見られるようになり、特に「自分の世界」のあり方と関わりがないように見える他者とのコミュニケーションに消極的であったり関心がなかったりする人が以前に比べて急激に増加したと言われます。これは、長年教室で18・19歳くらいの人たちと長い時間を過ごしてきた我々の実感にも合うところで、実際に長い時間隣に座っているのにずっとスマートフォンを見ていて周りにいる人と話をしようともしない人の姿をよく目にします。
しかし、対面でグループ指導を受ける人の数を16名に絞った上で、空間や時間を共有することが多い環境を整えておけば、一人一人が置かれた状況や他者との付き合い方に関する特性などを教師が把握することは容易ですし、授業内外で我々や一緒に学んでいる人とコミュニケーションをとるように働きかけをすることができるようになります。実際に、これまでの生徒の中には、我々と会う時点までに起こった様々な出来事の影響で、他者に強い不信感を抱き「殻に閉じこもっている」という印象を与えていた人が、保護者を含めた周りの人が驚くくらい積極的に会話をするようになった事例も少なくありません。
また、最近の生徒と話していて分かるのが、下手な発言をして他人に悪い印象を持たれることを恐れてコミュニケーションを取るのを控えようと考える人が多くいるということです。これは幼い頃から教育機関などで学力に偏重した形の競争に参加させられていることの表れなのではないかと我々は考えていますが、例えば、zoomを用いたオンラインでのグループ指導では、他の参加者がどのような人なのかを理解するための材料を得にくいことがあり、教師が促さないと誰からも質問が出て来ない(後で聞くと「本当は質問したかった」という人が多いです)光景がよく見られます。しかし、SOLのグループ指導では教室に16名の生徒しかいませんし、共有スペースなどで我々と他の人が話す様子などを観察することができますので、上で述べたような不安も時間が経つうちに解消していくようです。その結果、8月に入る頃になるとほとんどの生徒が授業内外でのコミュニケーションに積極的な姿勢を持つようになります。
なお、この学期の詳細については、以下のページをご参照ください。
https://www.schoolofliteracy.com/seminar/course1/index.html#c01
それでは、帰国生大学受験セミナーの授業の日程や内容、授業料についてご質問などがある方は以下のフォームよりご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comまでメールにてお知らせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
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「既卒生/2022年5・6月卒業生コース」の授業について(5)―SOLからのお知らせvol.248―
(2022年3月23日 18:15)