こんにちは。SOLの余語です。
前回は、最近、SOLの生徒の中で、どの大学や学部・学科を受験するか、もしくはどのように学習を進めていくかについて保護者が介入してくることに対し強い反発を見せる人が増えていると述べました。その理由としては、彼ら/彼女らが自立する姿勢を見せるようになる年頃であることや、留学をすることを親に強要されたと捉えていることなど、様々なものが考えられますが、このような状況は学習意欲を低下させることにつながる可能性があるので、周りの大人が大学受験に向けたサポートのあり方について慎重に考えるべきだと思います。
ここまでで述べたようなケース以外にも、保護者との関係が生徒の学習意欲を弱めている事例があり、その中でもこのところよく聞くのが、大学受験にどのように臨んでいくかについての保護者との話し合いによって疲弊してしまい、受験に向けた準備に使う時間や精神力が削がれていってしまうというものです。帰国生入試やAO入試で十分な結果を出すのに必要なものに関する情報は、インターネットの普及やこれらの対策を行う塾の増加などにより、(玉石混交ではありますが)以前に比べると容易に手に入るようになりました。それに合わせて、個別面談をしている際に「ホームページなどで精力的に情報を集めているな」という印象を僕らが持つような保護者が増えてきたように思います。
また、帰国生入試やAO入試には面接試験があるのが一般的ですが、あまり通常の入試では見ることのない小論文試験と違い、就職活動などをしている際にこの形式の試験を受けた経験がある保護者は多くいます。大学入試における面接試験と入社試験でのそれは受験者がアピールすることを求められるものが大きく異なるのです(前者は自分に足りないものについて答えるのに対し、後者は自分ができることを明確に伝えることが求められます)が、そのようなことに対する認識は広く共有されていないようで、少なくとも面接試験に向けた準備については有効なサポートができると考える保護者が一定数いるようです。
これらの要因から、大学や学部・学科の選択だけでなく、帰国生入試やAO入試の受験に向けた準備をどのように進めていくか、面接試験でどのような話をするのかといった点について逐一確認したいと考える保護者が増え、よかれと思ってのことだとは思いますが、中には毎晩のように長時間の話し合いに参加することを求められる生徒もいます。彼ら/彼女らは(少なくともその初期段階において)受験に向けた準備を進める中で精神的・体力的な負担を感じて、それが終わった後は休息したいと考えているのに、さらに負荷をかけられるということになる訳です。これでは、一時的に強い学習意欲が引き出されたとしても、それが長い間にわたって維持されることを期待することは難しく、実際に学習に対してネガティブな印象を抱くことにつながってしまうことは少なくありません。
自分の子どもがどのようなキャリアパスを歩むのか心配だし、人生経験も自分に比べれば蓄積が少ないためできるだけのサポートをしたいという保護者の気持ちもよく理解できるのですが、人によっては保護者が適切な距離を保つことが学習意欲を最大限引き出すことになることを確認した方がいいと思います。
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現在の教室の状況について(2022年12月19日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 221―
(2022年12月19日 19:30)