こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事は、SOLのホームページの更新作業の一環として、1月30日に TOPページに掲載した文章に関するものでした。その内容についてご質問やご意見があればinfo@schoolofliteracy.comまでお気軽にご連絡いただければと思いますが、SOLの帰国生大学受験セミナーでは生徒がそれぞれの学習課題にじっくりと取り組むことができる環境を整えることで帰国生入試やAO入試に対応する能力を最大限に高められるということが特徴の一つとなっていることがお伝えできていれば幸いです。
このような学習環境は、一人ひとりの生徒にとって重要なものであるはずです(OBOGでそのように考えてくれている人は少なくないようです)が、僕ら教師にとっても同じように大きな価値があるものです。帰国生は海外に渡航した時期やそこでの滞在期間の長さ、日々の学校生活のあり方などに加え、母語である日本語で学ぶ機会をどれくらい得ることができたかや他の人とのコミュニケーションを積極的に取る姿勢があるかといった様々な要因によって、直面している学習上の課題が学習者一人ひとりで大きく異なります。
例えば、英語運用能力試験の対策に高校から単身留学した人が取り組むといった状況において、日本の中学校の授業で文法に関する理解が十分なものになっていれば(もしくは、英語を実際に使う体験の中で見聞きしたことを体系的に整理する能力が高ければ)、語彙や表現に関する知識を蓄積しそれを実際に使えるものにする学習だけが必要ということになりますが、ここで前提となる条件を満たしていない場合には文法に関する体系的な学習に取り組まなければならず、その範囲も人によって様々です。また、海外での滞在が長期間に渡る人でも、自分の頭の中にある文法や単語に関するイメージが正しい理解とずれていたり、正しく使えるものが限定的であったりというケースが多く見られます。
小論文試験に対応するために必要な日本語で文章を読み書きする能力についても、日本の教育機関で学んだ経験がそれほどないのに年齢相応な形で高まっている人もいる一方で、中学校まで日本で学んでいたにも関わらず日本の高校生がふれるような文章を読むだけの語彙や社会問題などに対する知識、文章を読むためのスキルが定着していないという人もおり、その背景には中学校までの学習が十分なものでなかったり、海外で生活を送る中で自分の年齢に合ったトピックに母語である日本語で接する機会を逃してしまったりなど、これもまた人によって様々な事情があります。これまでにSOLで学んだ人にも多様な学力における特徴が見られ、中には海外で長く暮らしており日本人の友人もほとんどいなかったため日本語でしっかりとした文章を書くのは難しい一方で、年齢に合った文章を読むことには全く問題がないというケースもありました。
このように、日本語や英語の運用能力の具合が人によって大きく異なり、またそのような状況を生じさせている要因に関しても同じことが言える帰国生の学習のサポートをするに当たっては教師も一人ひとりの生徒とじっくりと向き合わなければなりません。SOLの教室で見られる学習環境は、このような意味で僕らにとっても生徒の潜在的な能力を最大限に引き出すために必要不可欠なものと言えるのです。
さて、今週のグループ指導(南半球の高校生を対象としたものは先々週で終了したのですが、今年度の受験生が受けているものは2月後半まで続きます)についてですが、東京23区やその近郊で新型コロナウィルスの感染者が増加するペースが下降する傾向が見られるものの、国の緊急事態宣言は3月初めまで維持されるという報道があります。ただし、現在、教室に通っている人は自転車を使っていたり、教室の周りに居候先を見つけたりしているので、先週までと同様の形で行いたいと考えています。また、個別指導や個別面談は、公共交通機関を使わずに教室に来ることが可能な場合は対面で、この条件を満たせないケースではzoomなどを使ってオンラインで行うことにします。よろしくお願いいたします。
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それでは、帰国生大学受験セミナーのグループ指導の内容や日程などに関して情報をご希望の方は以下のフォーム、もしくはinfo@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。
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2月1日から2月5日までのグループ指導について―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 139―
(2021年2月1日 14:45)