こんにちは。SOLの余語です。
先日このブログに掲載した記事で、東京23区やその近郊での新型コロナウィルスの感染拡大や、オーストラリアやニュージーランドの高校に通う人が少なくともこの夏に日本へ一時帰国することがほとんど不可能になってしまった状況に対応するために、6月22日からのグループ指導をzoomのような通信サービスを用いてどのように実施できるかを検証しているということをお知らせしました。
その後、国の緊急事態宣言が解除され、東京都の休業要請が緩和されるといった動きが見られましたが、「第2波」、「第3波」と言われる急激に感染者数が増加する時期が今後必ず来るということが医療関係者の一致した見解であるようです。実際に新たな感染拡大が起きた場合には、電車やバスといった公共交通機関を使って教室に来る生徒を受け入れることが一段と難しくなる事態に直面することもありえます。
このようなことも想定に入れた形で、どのような通信サービスをどのように使えば例年と同じような学習効果が期待できる授業が行えるかということを(OBOGの意見を聞く機会も設けながら)検討した結果、2020年度のグループ指導は以下の3つのパターンのうちからその時々の状況に合った1つを選ぶ形で実施することにしました(授業にはzoomを使用しますが、進路相談など個人情報が関わるものはより安全性が高いと言われるスカイプを通して行います)。
<パターンA:感染者の増加が収束し、公共交通機関が使っても問題ないという状況になった場合>
〇徒歩や自転車だけでなく、公共交通機関を使って教室に来る人には生徒全員が参加する「共通小論文」や「社会科学系・人文科学系小論文」、「日本語読解・語彙」、「英語環境出身者のための日本語表現」といった授業を対面で受講してもらうのに対し、公共交通機関の使用に不安を感じる人や日本への一時帰国ができない人には授業をzoomで録画・編集したものを見てもらい、その後、教師1人に対し生徒3~6人の規模で40~50分間程度zoom上で行う補講を受けてもらう。
〇追加・選択授業(「大学別対策」や「英語」)については、受講者全員にzoomでの授業に参加してもらう。
<パターンB:感染者が急激に増え、公共交通機関の使用が難しいと考えられる状況になった場合>
〇徒歩や自転車で教室に来ることができる生徒のみ対面での授業を受けてもらう。
〇公共交通機関を使う人や日本への一時帰国ができない人は授業にzoomを用いて参加してもらう(どの授業をどのような形で受講するかはパターンAの教室に来ることができない人と同じです)。
<パターンC:教師や生徒の中で感染者が出るなどの理由で、対面での授業を行うことができない状況になった場合>
〇生徒を6~8人のグループに分け、全ての授業をグループごとにzoom上で受講してもらう。
公共交通機関を使うことが難しい状況では、全ての授業をオンラインで個別指導にしてもいいのではないかという考え方もあるかと思います。しかし、教師と生徒の間での活発なコミュニケーションが見られる環境の中で同じ年代の人とともに学ぶことには、他の人が小論文試験で出題されるようなトピックについて様々な見解を持っていることを知ることが物事を考える過程に深みを与えてくれる(それによって、小論文の内容がより充実したものになることが期待できます)だけでなく、一見自分にとって関係のない学問的な問題について自分と同じような状況にある人が真剣に考えている姿を見ることでそれが「他人事」ではないという認識を持つことにつながるというようなメリットがあります。そのため、我々はどのような規模であってもグループ指導を行うことにこだわりたいと考えています。
なお、授業をzoomで録画したものを見る形で受講する場合には、録画のための機材の調整・編集などに通常の授業を行う時以上の手間がかかるため、HP上に記載されている授業料に合わせて週当たり500円をご請求いたします(補講は無料です)。また、SOLでは、小論文の授業の前に答案を提出してもらい教師が添削したものを授業内で返却すること(授業時間は全て解説や答案の検討に充てています)や、生徒が教師のコメントを受けて書き直したものを何回でも添削するということを特徴としています。このような答案のやり取りはPDFファイルや写真に撮ったものをメールに添付して送るという形で行います。
それでは、帰国生大学受験セミナーのグループ指導の内容や日程などに関して情報をご希望の方は以下のフォームからお知らせいただくか、info@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。
【お問い合わせフォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/contact/
6月からのグループ指導について(4) ―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 103―
(2020年6月5日 15:45)