こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事では、同じ大学でも学部・学科によって帰国生が受験することの多いものだけでも様々な入試制度があるだけでなく、同じ名前がついているものでも出願資格を得るための条件や試験の内容が大きく異なるというケースがあるということを述べました。自分がどのような大学のどのような入試を受けることができるのかがよく分からないという場合にはメールでの教育相談やオンラインでの個別面談を利用してもらえればと思います。
さて、帰国生が受験することの多い特別入試では上で述べたような違いだけでなく、同じ形式で試験を行う場合でも合格するのに必要なものが異なるケースも見られます。例えば、慶應義塾大学の帰国生入試は通っていた高校の採用しているカリキュラムにおける大学入学資格を得るための統一試験の成績とTOEFL iBTやIELTSのスコアが高く、志望理由書で書いたこと、もしくは面接試験で述べたことと学部・学科が提供している教育プログラムの内容が合っていれば合格可能性が高まると一般的に言われています。確かに、多くの学部ではそのような傾向が見られますが、法学部の法律学科や政治学科では論述試験の出来が大きな意味を持っていますし(SOLの生徒だとTOEFL iBTのスコアが80台でカナダのブリティシュ・コロンビア州の統一試験で大学入学資格を得るために必要な水準を少しだけ上回る成績を取った人が政治学科に合格しています)、文学部の参考小論文では大学で学ぶのに十分な日本語運用能力が身についているかが確認されます。
また、「帰国生大学入試についてvol. 267」という記事で述べた通り、上智大学の海外就学経験者入試では学科によって試験の内容だけでなく、合否の判定において重視されるものも大きく異なります。文学部哲学科のように英語運用能力試験の成績は学科の求める水準を超えていれば合否の判定に関係がなく、筆記試験や面接試験で哲学を学ぶのに向いている人であることがアピールできればよいところもあれば、総合人間科学部心理学科のようにある程度専門的な内容の日本語で書かれた文章を読解できる力に加えて、高い英語運用能力を求めているところもあります。そして、外国語学部の学科のほとんどが日本人にとって外国語を学ぶ時の基礎になる日本語の運用能力を重視しています(この学部で最も人気のある英語学部で英語運用能力試験の成績よりも英文和訳問題の出来が大きな意味を持っているのがその証左となるでしょう)。
このように、帰国生が受験することの多い特別入試は制度という観点からだけでなく、合格に必要なものについても多様性があると言えます。自分が入学することを目標としている大学や学部・学科ではどのようなものが必要とされているのか、それを習得するためにはどのような形で学習を進めていくべきなのかについてよく分からないという人にはメールでの教育相談やオンラインでの個別面談を利用してもらえればと思います。
【教育相談フォーム】
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さて、今週のグループ指導についてですが、東京23区やその近郊で新型コロナウィルスの感染者が急激に増加しており、東京との警戒水準も引き上げられることになりました。ただし、今年教室に通って来ていた人の大半は受験が終了しており、教室で準備を続けている人は自転車で通って来ていたり、教室の周りに居候先を見つけたりしているので、先週までと同様の形で行いたいと考えています。また、個別指導や個別面談は、公共交通機関を使わずに教室に来ることが可能な場合は対面で、この条件を満たせないケースではzoomなどを使ってオンラインで行うことにします。よろしくお願いいたします。
それでは、帰国生大学受験セミナーのグループ指導の内容や日程などに関して情報をご希望の方は以下のフォーム、もしくはinfo@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。
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11月23日から11月27日までのグループ指導について―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 129―
(2020年11月23日 14:55)