こんにちは。SOLの余語です。
「英語学習の勧めvol. 154」では、英語を学習する時に使用するものに求められている条件を全て満たしている電子辞書として、僕らがSOLの生徒に推薦している(そして、彼らの満足度も高い)ものをお知らせしました。それはセイコーインスツルというメーカーが製造していたSR-G7001Mという製品ですが、残念なことにこの会社は昨年の春に電子辞書市場から撤退してしまったため、新品を入手することができなくなってしまいました。今であれば中古品を購入できるようですので、関心がある方はAmazonや中古品のオークションサイトを覗いてみるのがいいと思います。
さて、現在、日本の大手電機メーカーで電子辞書を出しているのはカシオとシャープの2社になりました。この2つの企業のカタログを見ると、どちらとも製品ラインナップの中に「英語学習用モデル」が存在していることが確認できます。このうち、シャープのもの(現在のカタログではPW-SB2という型番です)には、英語学習に関連したコンテンツとして「ジーニアス英和大辞典」や「リーダーズ英和辞典」、「新和英大辞典」、そして学習者を対象とした英英辞典英語や類語辞典が搭載されています。しかし、英語や日本語の学習との関連性が全く見えないコンテンツや動画が数多く入っているようですし(しかも、それがアピールポイントの一つになっています!)、TOEFLやIELTSといったエッセイライティングのある英語運用能力試験の準備をしたり、海外の高校で出される課題に対応したりするのに必要な「新編英和活用大辞典」がコンテンツになっていません(また、以前、生徒の持っているものを試しに使ってみたことがありますが、使い勝手もよくなかった印象があります)。これらの点で、日本国外の教育制度を採用する高校で学ぶ人のニーズに合わないものだと言えるでしょう。
一方、カシオの電子辞書(現在の型番はXD-Y9800)は昆虫図鑑のような余計なコンテンツが入っており、英語の学習で用いるものに限定しても、それを用いる人がすべてを活用できないほどの数の辞書などが搭載されています。また、例文やイディオムを搭載されている辞書を横断して検索したい時に、一つの画面に全ての例文が表示される訳ではなく、余分な操作が必要になるという問題がありますが、英語や日本語の学習に必要不可欠なものは揃っていますし、Oxford University Pressの発行している例文辞典(僕も持っていますが、圧倒的な量の例文にふれることができる上に、それらが見られた地域や状況についての説明もあります)も利用することができます。前回の記事で紹介したものの新品を入手できない現状では、この電子辞書以外には選択肢がないように思われます。
※カシオには他に、XD-Y20000という最上位機種もあり、こちらにも英語の学習に必要なものが全て入っていますが、コンテンツの数が多過ぎて、学習者にとっては使いこなすのが難しいと思います。
それでは、次回からは英語の学習の中で最も重要なものの1つである単語の学習について述べる予定です。今回の内容についてご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。
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SOLお勧めの電子辞書について(2016年3月版)vol. 10 ―英語学習の勧めvol.155―
(2016年6月6日 14:30)