SOLお勧めの電子辞書について(2016年3月版)vol. 6 ―英語学習の勧めvol.151―

(2016年5月6日 13:20)

こんにちは。SOLの余語です。
前回前々回の記事では、英語の学習を進める際に使う電子辞書に搭載されていることが望ましいコンテンツが何かということをご紹介しました。そこで取り上げた辞書はいずれも異なる特色を持ち、合わせて使うことで単語やイディオムなどの様々な側面に光を当てることが可能になります。特に重要な、よく使われる単語やイディオムについてはこれらの辞書を全て用いながらじっくり調べるようにしてください。

さて、電器店に電子辞書を見に行くと、日本語や英語の学習に関連する辞書や教材を含めて100種類以上のコンテンツを搭載していることを売り文句にしているものがありますが、多くの場合、このような電子辞書のアピールポイントとなっているコンテンツには「百人一首」や「デジタル昆虫図鑑」のようなここで問題にしている学習とは関連が深いとは言えないもの(中には、冠婚葬祭の時のマナーを教えるアニメというものまで入っているものもあります)が少なからず含まれていることに注意が必要です。この点については、購入する前に搭載されているコンテンツを確認するのが望ましいでしょう。

また、電子辞書を製作しているメーカーは「英語学習に特化したモデル」をその製品ラインナップに入れています。そして、このカテゴリーに分類されるものには英語学習に関係がありそうなものを何でもかんでも搭載するというのが一般的な傾向のようです。英語学習において数多くの辞書に記載されている幅広い情報を活用することは、単語やイディオムの理解を可能な限り深めることができるので、「英語学習に特化したモデル」に見られるトレンドは理想的であると考える人がいるかもしれません。

しかし、このような電子辞書で辞書を横断する形で情報を引き出すために「一括検索」という機能(「複数辞書検索」という名称になっているメーカーもあります)を実際に使ってみると、ある一つの単語の意味や用例について全体像を把握することが難しくなるほど膨大な情報が表示されることがあります。英語を高い水準で使いこなす能力をすでに身に付けている人であれば、このような無数の情報の価値を正しく評価できるであろうとは思う一方で、まだ学習が必要な段階にある人にとっては自分に必要な情報を見つけ出すのにただただ時間がかかるだけで、辞書を用いて学習を進めるのに「面倒くさい」というイメージがついてしまう可能性があります。それに加えて、情報が多く羅列されることにより、単語やイディオムの意味・用法に関する本質を把握する機会を失ってしまうこともありえます。

そのようなことを踏まえると、英語運用能力がまだ発達途上である段階では、ここまで2回の記事で紹介したものに加えて、日本語の意味を調べる辞書、それに百科事典という形でコンテンツが限定されているものを使うのは好ましいと僕は考えます。次回は電器店で電子辞書を購入する時に注意すべき点をもう一つお知らせしたいと思います。

それでは、今回の内容について、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。

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