こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事では、英語の学習のために用いる電子辞書を電器店で購入する際に注意すべき点について述べました。先日、僕も教室のwi-fiルーターを購入しに新宿にある大規模量販店に行くことがあり、そこで様々な店員に話を聞いてみたのですが、一人一人から聞き出すことのできる情報の量や、その背景にある情報技術に対する理解に大きな違いがあることを実感しました。これは電子辞書に関しても変わらないことですので、購入する時には様々な情報を与えてくれたり、こちらの状況について細やかに質問してくれたりする人を探すようにしましょう。
さて、ここまでの記事で、帰国生が英語を学習するのに最適な電子辞書の条件をコンテンツの面から述べてきましたが、それをもう一度確認すると、搭載されているべきものは「ジーニアス」、「リーダース」という2つの英和大辞典に、「新編英和活用大辞典」、和英大辞典、英語を外国語として学習する人を対象とした英英辞典、そして類語辞典です。そして、その他のものが数多くコンテンツとして入っているものは本質的な情報を引き出すのが難しくなるケースがあるため望ましいとは言えず、上のものに加えて、国語辞書や漢和辞典、百科事典にコンテンツが限定されているものを選ぶべきだと思います。
また、ここまであまりふれてきませんでしたが、電子辞書にはイディオムや例文を搭載している辞書を横断して検索する機能や、調べている単語の定義の説明文や例文の中に意味の分からない単語がある場合にそれを簡単に調べることのできる「ジャンプ」という機能があります。これらの機能は単語やイディオムの意味や用法に対する理解を深めるのに大変有用ですので積極的に活用すべきですが、各メーカーによって使い勝手に大きな違いがあり、例えば、前者に関する違いとしては、検索した条件に一致するものが辞書に関係なく1つのリストで表示されるものもあれば、辞書別に表示されるため、全ての情報にふれるためには余分な操作を必要とするもの(その上、この辞書の切り替えには一定の時間がかかってしまいます)もあります。
これまでの生徒が様々な電子辞書を使っているのを見ている限り、このような電子辞書からより多くの情報を引き出すための機能に関する使いやすさの違いは、余計な手間がかかったりかからなかったりということがあるため、使っている人の電子辞書をよりよく活用しようとする意欲に影響を及ぼすようです。できれば(と言っても、次回の記事で述べるように、現状では難しくなってしまったのですが…)、様々な情報へのアクセスについて利用する人への配慮が感じられるもの(上の段落の例で言えば、辞書を横断するような1つのリストを表示してくれるようなもの)を選ぶのが望ましいということになるのだと思います。
それでは、次回はSOLで生徒に推薦している(そして、多くの生徒が実際に持っていて、大変評判の良い)電子辞書をお知らせします。今回の内容について、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。
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https://www.schoolofliteracy.com/contact/
SOLお勧めの電子辞書について(2016年3月版)vol. 8 ―英語学習の勧めvol.153―
(2016年5月20日 16:55)