こんにちは。SOLの余語です。
今回は、立教大学で実施される自由選抜入試で、日本の高校を卒業した人のみが得られる評定平均値に関するものが出願資格認定のための条件となっている学部であっても、事前の出願資格審査を通過すれば、外国の教育制度を採用する海外の高校を卒業した人が受験可能となることを述べました。この手続きの締め切りは来週ですので、受験を希望する人は早めに必要な書類を送ってもらえればと思います。
さて、「帰国生大学入試について」のvol. 184では、早稲田大学の帰国生入試の概要を取り上げましたが、この大学の政治経済学部のAO方式による総合選抜入試も帰国生が多く受験するものの一つであり、特に日本の高校に編入した人にとっては第一志望とするのに値するものだと言えます(この学部の各学科は、早稲田大学では珍しく、少人数制となっており、学びを深めていくのに必要な環境が整っていることを考えると尚更です)。この入試制度で出願資格を得るための条件は以下の通りです。
(1)2014年3月31日までに通常の12年の学校教育課程を修了している(もしくは、修了見込みである)こと
(2)高校生活において、今後の勉学につながるような活動をしていること
(3)2012年12月以降にTOEFL(iBT、PBT)を受験し、そのスコアレポートを提出できること
(2)の条件があると、人目を引くような活動をしたり実績を上げたりしていないと出願資格を得られないのではないかと考えてしまいがちです。しかし、実際には500字の活動記録報告書を書き切れるぐらいの内容があり、政治経済学部で学ぶことに関連付けられるような活動をした体験が提示できれば、出願資格の認定にも合否にも大きな影響はありません。
合否の判断は、書類審査や筆記試験(日本語による読解論述問題)、面接試験の結果に、出願手続きで提出した証明書に記載のTOEFLのスコアを合わせた形で行なわれます。これらのうち、最も重要なのが日本語による読解論述問題の出来であり、ここで満足な成績が取れている場合には、TOEFL iBTのスコアが国際政治経済学科であれば85点以上、政治学科であれば75点以上であれば、合格が十分に期待できます。この試験では、政治学や経済学に関連したトピックを扱う長文を正確に読解することが求められますので、最上敏樹氏や大竹文雄氏の新書のような各学問の入門書を読み込むことを対策の一つとすべきです。
この入試の出願手続き期間は9月6日から13日までとなります。TOEFL iBTのスコアレポートは大学への直送手続きを取ることが求められていますし、活動記録報告書を作成しなければならないので、なるべく早めに提出する書類の作成に取りかかるようにしましょう。
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早稲田大学政治経済学部のAO方式による総合選抜入試について(2013年度版)―帰国生大学入試についてvol.205―
(2013年9月5日 21:05)