こんにちは。SOLの余語です。
前回は、早稲田大学国際教養学部で実施されるAO入試に関して、いくつかある選考方式のうち、来年度の4月入学者を対象とした国外選考の概要をお知らせしました。この学部には例年多くの帰国生が入学しているものの、特に海外での滞在期間が長く英語運用能力の高い学生の中には、ここでの学習生活のあり方に強い不満を持っている人は少なくありません。受験をするかどうかはその点を踏まえて決定した方がよいように思います。
さて、今年も9月の中旬となり、いくつかの国立大学の出願手続き期間が近づいてきましたが、今回はその一つである横浜国立大学経済学部の外国学校出身者入試を取り上げます。この入試制度における出願資格認定のための条件は以下の通りです。
(1)外国の教育制度を採用する海外の高校に最終学年を含めた2学年以上継続して在籍し、卒業していること
(2)通常の12年の学校教育課程を2012年4月1日から2014年3月31日までに修了した(もしくは、修了見込みである)こと
(3)外国の教育制度での大学入学資格を取得し、そのための統一試験や最終試験の成績証明書を提出できること
これらの条件のうち、(3)には「統一試験や最終試験が存在しない、もしくは出願手続き期間の間に成績証明書を提出できない」場合に関する附則が付いており、このようなケースではアメリカの統一試験であるSATの以前はReasoning Testと呼ばれていたものとTOEFLの受験が求められます。オーストラリアやニュージーランドの高校に通っていたり、中国で現地の高校生と同じ教育を受けていたりする人はこの点に注意してください(なお、このような入試制度が以下に不公平なものかということを以前の記事で述べていますので、そちらも合わせて読んでもらえればと思います)。
合否の判定は、第一次選抜(書類審査)や第二次選抜(筆記試験、面接試験)によって行なわれます。この入試では、書類審査の段階で一定数の不合格者が出ますので、その判断の基となる出願手続き時に提出した統一試験や最終試験の成績は、慶應義塾大学の帰国生入試で求められる水準までではないですが、一般的に高い評価を受けるものである必要があります。また、筆記試験は経済学に関連したトピックを扱う文章の論述読解問題が出題されますので、以前に経済系の学部の入試の概要を紹介した記事で挙げた新書などを数多く読むことを対策の一つとしてもらえればと思います。
この入試の出願手続き期間は9月20日から26日までとなります。SATやTOEFLのスコアレポートは大学への直送手続きを取ることが求められていますので、なるべく早く準備に取りかかるようにしてください。
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横浜国立大学経済学部の外国学校出身者入試について(2013年度版)―帰国生大学入試についてvol.207―
(2013年9月12日 16:10)