今年も青谷准教授のセミナーに参加してきましたvol.6 ―英語学習の勧めvol.127―

(2013年5月21日 19:25)

こんにちは、SOLの余語です。
前回は、英単語の学習を行う際には、ある単語の語頭や語尾に付いて一定の意味を加えるものに注目し、記憶すべきものの数を減らすようにするような工夫が必要であるということを述べました。単語の語頭や語尾に置かれるものの意味については、英和辞書で確認することが可能ですので、何かを記憶に定着させることに苦痛を感じる人(僕もその一人です)には、上で示したような学習方針で負担を軽減してもらえればと思います。


単語の学習においては、その意味を覚えるという作業に直接的に関連する問題の他に、学習者のモチベーションを上げることを阻む要因があります。それは、前回の記事で説明したような過程を挟んだとしても、記憶すべきものが数多くあり、それに加えて学習の成果を実感できる瞬間がいつ訪れるか分からない(場合によっては、いつまでも訪れない)ということです。文法の基礎的な事項で学習の必要性の高いものはある程度限定することが可能で、新聞や本などに掲載されている英文を読む中でそれを学習した時点から間を空けずに目にしたという経験をしたことがある人も少なくないかと思います。それとは違って単語の学習の場合、例えばTOEFL iBTで用いられるものの水準に対応するには英語圏で用いられることの多いとされる7000語以上の一般的な単語や学術用語の意味を理解することが求められる上に、その中で本当に頻出と言えるのは1000~1500語ですので、学習したものの大半は大学入学までに出会っても数回ということになるでしょうし、専門的な語彙の中には最終的に1度も目にする機会がなかったというものがあるということも考えられます。


以上のようなことを考えると、単語の学習はそれを行う人にとって自分に力が着いてきたかを確認しづらいものだと言うことできますが、今までに指導してきた生徒を見ていると(そして、僕自身の学習体験を省みると)、何かに取り組んだおかげで理解できたり自在に使いこなせたりするものが増えてきているという実感を一定の頻度で得ることがないとそれを継続していくのは難しいことだと思われます。このため、単語や表現を記憶に定着させる作業においては、定期的に意味が理解できているものがどれくらいあるのかを確かめる機会を自分なりに設けることが必要です。例えば、海外生活の中で塾などに通っていたり、家庭教師とともに学習をする時間があったりする人は、教師に単語テストの作成を依頼することが考えられますし、身近にそのような人がいない場合には、単語帳のような教材である日に学んだものを2日後に、そしてその同じものをさらに1週間後に再確認し、それでも覚えられていないものをリスト化して、さらにその復習を繰り返し行なっていくということなどによって、意味を記憶できていない単語や表現の数が次第に減っていく様子を認識しやすい形で学習を進めていくのがよいでしょう(単語の学習については、以前にも述べた通り、最も有効な方法が確立されているわけではないので、今回述べたことを参考に自分なりの学習法を模索するというのがよいと思います)。


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