帰国生大学受験セミナー通信vol.32 ―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol.59―

(2013年2月7日 17:10)

こんにちは。SOLの余語です。
今年も早いもので2月に入り、日本では私立大学の一般入試が始まりました。海外で日本のニュースを見ることのできる環境にある人は、受験生が緊張していることを感じられる表情で入試会場に入っていく姿や、予備校や塾で張り詰めた雰囲気の中、受験直前の学習をしていたり、鉢巻を巻いた教師の号令に従って一斉に雄たけびを上げたりする光景を目にすることもあるかと思います。


一方で、SOLでこれまで学んだことのある生徒が寄稿してくれた推薦文を見れば分かりますが、多くの生徒はSOLの学習環境に「アットホームである」とか、「堅苦しい雰囲気がない」といった印象を抱いているようです。初めて教室に来た時にこのような教室の様子を見て戸惑いを感じる人もいますし(上で述べたようなテレビなどから得る情報から受験生活に対するイメージを構成していれば当然のことだと思います)、推薦文を読んでみて「頼りないな」という感想を持った人もいることでしょう。SOLの教室に予備校や塾など受験に向けた学習の場に対する一般的なイメージとは異なる雰囲気があることには、僕があまり緊迫した空気を好まないという個人的な事情も関係していますが、前島も井田も僕も授業内外で生徒とコミュニケーションを取る際、「笑う」ということを重要視していることも関係しているように思います。


大学を受験するということはその後の人生の在り方を左右する人生の一大事であることは確かですし、実際の試験や出願の手続きなど様々な局面で一定の緊張感を持って臨むべきものです。しかし、緊張した状態は長期間に渡って持続することは多大なストレスを伴うものであることは、大半の人に経験的に了解してもらえることだと思います。もちろん、世の中には苦しい状況に耐え、大きな成果を収める人がいることも否定できないところですが、そのような人は圧倒的に少数派だからこそ偉人として扱われるのでしょうし、昨今、いかにうまくストレスを解消するかということが注目されているのは、現代社会において心理的な負荷をかけるものが増加しているだけでなく、ストレスが人間の知的・身体的パフォーマンスに悪影響を及ぼすという理解が広く共有されるようになった表れと解釈することも可能です。


また、心理学の世界では笑うことが免疫などの身体的な活動を活性化すると言われており、脳も身体の一部である以上、その効果が波及することが考えられます。学校の授業の一環で著名な学者などの講演会に参加した経験がある人は多いと思いますが、そのような場に弁士として呼ばれる人が面白おかしいエピソードを随所に散りばめるなど、こちらの笑いを誘う形で講演を進めていた場合に、そこでなされた話の内容が印象に深く刻み込まれるということは少なくありません。これは上で述べたような心理学的知見の正しさを示すものであると考えると、人生の一つの岐路である大学受験に向けた学習であっても、それを充実したものにしたいのであれば、常に四角四面に物事を進めようとするのは望ましくないことということになるでしょう。


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