こんにちは。SOLの余語です。
今年の7月に掲載した「帰国生大学入試について」のvol. 95では、早稲田大学で行われる帰国生入試の概要をお知らせしましたが、先々週の土曜日に筆記試験が実施されました。早稲田大学ではこの入試制度以外にも、AO入試という形で帰国生を受け入れている学部があります。今回は、そのような学部の一つである政治経済学部の「AO方式による総合選抜入試」を取り上げたいと思います。
この入試制度における出願条件は以下の通りです。
①2012年3月31日までに通常の12年の学校教育課程を修了している(もしくは、修了見込みである)こと
②2011年12月以降に取得したTOEFL(iBT、PBT)のスコアを提出できること
合否の判定は、書類審査、筆記試験、面接試験の結果に加えて、提出したTOEFLのスコアに基づいて行われます。このうち、筆記試験は日本語で行われ、学問的な事項を扱う新書などから抜粋された長文を読解することが求められますが、ここで問題文とされるものは都内の難関私立大学の入試で用いられるものの中では最も文章量があるものです。また、出題される問題には説明問題や論述問題だけでなく、与えられた資料などを基にした思考力が試されるもの(資料を適切に処理し、その内容に合った提言や推測をすることなどが求められるものです)も見られます。受験を考えている人は、できるだけ多くの学問的な文章にふれるなど読解力を向上するための取り組みをすべきですし、過去問を使用してその出題形式に馴染むという形で準備を進めることが望ましいでしょう。
また、以前はこの入試制度において英語試験が実施されており、昨年からそれが廃止されてTOEFLのスコアが合否の判定の際に用いられるようになりました。この点、日本語小論文の出来が平均的なものである場合、海外滞在歴が長ければ(5年以上など)95程度のスコアは必要になると思います。
出願手続き期間は9月7日から14日までとなります(記事の掲載が手続き期間の最終日となってしまい、申し訳ありません)。学校の内外で何らかの活動をしたことを500字以内で説明する書類の作成や、これを証明する資料の提出が求められていますし、TOEFLのスコアレポートについては直送、もしくは原本の提出という形で提出する必要がありますので、受験を考えている人は早めの準備を始めるようにしてください。
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2013年度4月入学者を対象とした入試の出願条件などについてvol.20 ―帰国生大学入試についてvol.113―
(2012年9月14日 10:25)