こんにちは。SOLの余語です。
前回は、学習院大学で実施されている海外帰国入試における、外国の教育制度を採用した海外の高校を卒業した人の出願条件をお知らせしましたが、この入試は日本の高校に編入した帰国生も出願することができます。今回の記事では、その出願条件などを取り上げたいと思います。
日本の高校に編入した帰国生は、受験する学部に関係なく、以下の2つの条件を満たすことが求められています。
(1)日本国籍、または永住権を有していること
(2)保護者の海外勤務が理由で海外において教育を受けることになったこと
そして、外国の教育制度を採る海外の教育機関での在籍期間や、日本の高校に編入した後の期間に関する条件は、次に示す通り、学部によって異なります。
<法・経済・理学部>
海外の中等教育機関(中学校・高校)に継続して2学年以上、もしくは通算して3学年以上在籍し、2011年9月1日以降に日本の高校に編入したこと
<文学部>
海外の中等教育機関(中学校・高校)に継続して2学年以上、もしくは通算して3学年以上在籍し、2010年9月1日以降に日本の高校に編入したこと
これらの条件に加えて、法学部政治学科や経済学部では、統一試験や外国語運用能力試験のスコアの提出に関して、海外の高校を卒業した場合と同様の条件が設けられています。前回の記事でどのようなテストの結果を提出すべきかということを述べましたので、詳しくはそちらを参照してください。
海外帰国入試における合否の判定は、海外の高校を卒業した人と日本の高校に編入した帰国生の区別なく、筆記試験や面接試験(法学部と経済学部では、これに書類審査が加わります)の結果を基に行われます。筆記試験の科目は学部によって異なり、法学部では小論文試験で専門性の高い問題が出題されることがありますし、経済学部の英文和訳問題も経済誌などの記事が問題文となることが通常です。これらの学部を受験する人は、そこで学ぶことになる学問に関連した新書などを読むことによって、法学や経済学はどのようなものかということに対する理解を深めることが必要になります。また、これまでの生徒の受験結果を見る限り、文学部では日本語試験や小論文試験の結果が重視されている印象がありますので、受験を考えている人はこれらの試験対策に注力するようにしてください。
出願手続き期間は8月29日から31日、9月3日になります。この大学の海外帰国入試では、出願手続きを大学キャンパス内に設置される窓口に出願に必要な書類を持って行かなければならないという点に注意が必要ですし、日本の高校に編入した人は保護者の勤務している機関などから発行された海外に滞在していたことを証明する書類の提出が求められていますので、受験予定の人はなるべく早く準備に取り掛かるべきだと思います。
それでは、今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。
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2013年度4月入学者を対象とした入試の出願条件などについてvol.12 ―帰国生大学入試についてvol.105―
(2012年8月22日 16:35)