to doをtoが付かない形で用いる場合についてvol.3 ―英語学習の勧めvol.114―

(2012年7月20日 20:25)

こんにちは。SOLの余語です。
前回前々回の記事では、知覚動詞という分類に入る動詞や、「誰かに何かをさせる(してもらう)」ということを表すmake、have、letを使った文では、元の形になった動詞がto doと同じ役割を果たすことがあるということを述べました。今回は、この文法事項について、TOEFL ITPやTOEICの文法問題で出題される事柄を確認したいと思います。


まずは、次の空欄補充問題の正しい答えは何かということを考えてみてください。


He was made ( ) for what he had done to her.


A. apologize
B. apologizing
C. to apologize
D. apologized



この文は、He was made、つまりbe doneという形になっているため、受身の文だということがわかります。そこで、元の文はどのようなものかを考えてみると、以下のようなものになるはずです(主語はTheyでなくても構いません)。


They made him apologize for what he had done to her.


ある文を受身の表現を使ったものにする場合、元の文の表現をそのまま引き継ぐということは「英語学習の勧め」vol. 64でも説明しましたが、それを考えるとA. のapologizeが正しい答えになります。しかし、正解はA. ではなく、C. のto apologizeです。元の形になった動詞をto doと同じ働きをするものとして扱うことのできる文を受身の形にした場合には、その元の形になっている動詞をto doの形にするというのが文法上のルールになっています。よって、上の問題のカッコにはto apologizeが入ることになるのです。


以下に、知覚動詞やmakeなどの語を使った文を受身の形にした例文をいくつか辞書から引用しておきますので、今回説明した点を確認してみてください。


The Opposition is seen to have the advantage in the current election.


Someone was heard to cry out on the street three days ago.


We were always being made to wait for appointments on the scanner at Scarborough.



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