be to doという形の使い方についてvol.1 ―英語学習の勧めvol.107―

(2012年3月15日 18:50)

こんにちは。SOLの余語です。
「英語学習の勧め」のvol. 104からvol.106にかけては、to doを用いた慣用表現や、「動詞+人・もの+to do」という表現を用いることのできる動詞にはどのようなものがあるのかということを確認しました。これらは全て、to doを使った定型表現になりますが、これまで紹介したものの他に、「be動詞+to do」というものを目にする機会が多くあると思います。


この「be動詞+to do」の形にはいろいろな意味がありますが、今までの説明を読んだ人が最も理解しやすいのは、以下に引用する文のような使われ方でしょう。


One way to improve the acoustics of a large hall is to coffer the ceilings and walls.


この文では、to doになっている箇所が2つありますが、One wayに続くものは「英語学習の勧め」vol. 98で説明した、実質的な内容のない名詞(ここで、wayは「方法」という意味で使われていますが、この単語だけではどのようなことを行うための方法ということは伝わってきません)の内容を示すという使われ方をしています。したがって、この文の主語は「大きなホールの音響を改善する方法の一つ」ということになるでしょう。


そして、is to coffer the ceiling and wallsという部分が今回注目している「be動詞+to do」という形になっています。この場合、to doはどのような意味で使われていると考えるのが適当でしょうか。「天井や壁を格間で飾る」のはホールなどで音響をよくするために使われるテクニックの一つのようです。それを考えると、to doは「~ということ」という意味で使われており、この文の内容は「大きなホールの音響を改善する方法の一つは、天井や壁を格間で飾ることである」と理解するべきということになります。


この文は、to doという形が使われているために、一見したところ複雑な文のように思えますが、次の文と同じ構造になっており、文型の中でも基本的なものの一つを採っていると言えます。この点について、上と下の例文を比較する形で確認してみてください。


The man with a racket in his hand is our math teacher.


なお、この「be動詞+to do」の用法は、今回紹介した「~ということ」の意味でto doを使っているもの以外にもいくつかあります。それらは今回の用法に比べると理解しづらいものですが、使われる頻度は高い(=理解する必要性が高い)ものです。次回は、「be動詞+to do」の他の用法について述べたいと思います。


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