南半球の高校に単身留学している人の大学受験についてvol.12 ―帰国生大学入試についてvol.59―

(2012年1月11日 16:55)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、TOEFL iBTやTOEICといった日本の大学の帰国生入試に出願する際にスコアの提出が求められるテストに関して、どのような形で受験を進めていくべきかを早めに確認することが重要であるということを述べました。これは、オーストラリアやニュージーランドの高校に単身留学している人は最終学年が始まる前の長期休暇から大学受験の準備を始めるべきと考える理由の一つですが、受験校の決定やその前提となる情報収集をどのように行うべきかという点からも、早期に受験準備を始めた方がいいと言えるでしょう。


日本の大学の帰国生入試に関する情報については、SOLの帰国生大学受験メールマガジンやこのブログでも度々お知らせしていますが、その他の主な入手経路としては、予備校が発行している受験情報誌や各大学がインターネット上に開設しているHPが考えられます。このうち、各大学のHPをいくつも閲覧して入試情報を集めるというのはあまり効率的ではありませんし、帰国生が受験できる入試にはどのようなものがあるのかということについての全体像を把握するのは、僕らのようにそれを生業にしているものでない限り、不可能なことだと思われます。


また、予備校などが発行している受験情報誌は、帰国生入試を実施している大学や学部・学科のリストや出願資格などについてまとめた一覧表があるという点では便利なものですが、どの大学に自分の学びたいことに対応した授業があるのか、各大学の授業やキャンパスはどのような雰囲気であるのかといった、受験生が志望大学を選択する際の手がかりとなるような情報はあまり掲載されていません(このような情報に関しては、上で述べたような各大学のHPで入手できるように思えますが、HPにあるのは授業の名前のリストだけということや、内容の説明がある場合でも、それが非常に簡潔であるということが多くあります)。


このように、自分に合った帰国生入試に関する情報を個人的に集めるための媒体は、いずれも受験校を決定するのに十分とは言い難いものです。それを考えると、帰国生入試の現状や各大学の特徴などをしっかりと把握している人に、自分の適性や大学で学びたいこと、合格可能性などを踏まえた形で、受験校に関する相談に乗ってもらうことが必要不可欠だと言えそうです。そして、多くの人にとって、そのような機会はSOLや予備校などで受験準備のための学習をする際に得られるものでしょう。


この点、入試が実施される直前の夏期休暇の段階で、上で述べたような情報を入手して受験校を決定すればよいと考える人もいるかもしれませんが、早い時期にこのような取り組みをすることは、受験準備をするための時間的余裕が他の受験生に比べてないといったことなどで不利な状況に置かれている南半球の高校への単身留学生にとっては、受験に本当に必要な学習に力を注ぐことを可能にする点で重要です。この時期に受験校を決定するところまで行かなくても、それに必要な情報の収集だけは終わらせておいてください。


それでは、次回の記事では、早期に受験準備を始めることが受験校の決定をするのに重要であるということを、別の観点から説明したいと思います。なお、今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。


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