南半球の高校に通う人の大学受験準備に関してvol.4 ―帰国生大学入試についてvol.134―

(2012年11月27日 09:55)

こんにちは。SOLの余語です。
「帰国生大学入試について」のvol. 132では、帰国生入試やAO入試を実施する日本の大学の中には、オーストラリアなど日本の国外で受験したTOEICのスコアを額面通りに評価していないと思われるところがあるということを述べました。これを考えると、来年度に受験を考えている南半球の高校に通っていて、出願時にTOEICの成績証明書を提出することを考えている人は、この12月から1月の間に日本でTOEICを受験した方がいいでしょう。


さて、上の記事の中で、最終的にTOEFL iBTの受験を予定している人は始めにTOEICで一定以上のスコアを取れることを確認するべきということを書きましたが(海外に長期間滞在しているのにTOEFL iBTで60点台から抜け出せない人も同様です)、TOEICには英文法の基礎的な事項を確認するためのパートが存在するということがこの理由です。ここで正しい答えを導き出すのに困難を感じている段階では、TOEFL iBTのWritingやSpeakingで得点を得るのは難しいはずですし、Readingでも構造が把握できる文が少ないため、その内容の理解も行き届かないものになるのだと思います。


何事に関してもそうですが、学ぶということは段階的な過程で、基礎的なものから知識や理解を積み上げていくというように、少しずつ学習内容を発展させるのでなければ、そこから多くのものを得ることは難しくなります。これは英語についても同じことで、基礎的な語彙や表現、文法的事項でその意味や用法を理解できるものが多くない段階では、相対的に発展的な内容を問われるTOEFL iBTの成績を伸ばすことは期待できません。滞在年数が短かったり、文法的に正しい英文とはどのようなものかということを考える機会を持つことがそれほどなかったりした人は、TOEICの受験や対策学習を通じて自分に足りないものを補足するように努めるべきです。


なお、SOLでは、TOEICからTOEFL iBTに受験するテストを切り替えるのに適当なのは、TOEIC全体で700点以上、もしくはReading Sectionで300点以上を取った時だと生徒に伝えています。これまで、これ以上の得点を取得できるようになった生徒は、その後TOEFL iBTの対策に専念することでそのスコアが伸びていく一方であることが多かったことがこの水準の有効性を示してくれていると思います。


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