こんにちは。SOLの余語です。
英語には、人やものの動作や状態を表す動詞(verb)という品詞があり、それに分類される語は主に文の述語としての役割を果たすことはこれまでにも説明してきましたが、動詞は述語以外の役割を果たすことがあります。例えば、人やものの様子を表す修飾語として使われるというのは、その役割の1つです。
しかし、文の述語以外の役割を果たす時に、述語として用いられるのと同じ形になるのでは、どれが述語で、どれがそれ以外の役割を果たしているものかということを、文の読み手は理解することができません。そのため、動詞はその果たす役割によって、以下の例文で見られるように、その形を変化させることになります。
To solve the problem, the committee comprised of ten scholars recommended that the regulations should be enforced scrupulously.
この文は「その問題を解決するために、10人の学者で構成される委員会が規則を厳密に適用すべきと提案した」という内容ですが、ここにはsolveやcomprise、recommend、enforceといった動詞があります。そして、このうち、recommendが文全体の述語となり、toが付いたsolveや受身の文で使われる形になったcompriseはそれ以外の役割を果たしています。
動詞が述語以外の役割を果たす場合には、上のようなtoの付いた形や受身の文で使われる形の他に、-ingが付いた形を取ることになりますが、このような動詞の形の変化の意味を知ることで、文全体の述語はどれなのか、その他の動詞はどのような役割を果たしているのかといったことを理解することにつながるのです。このような事情から、動詞の文中での形とその意味は、文法の学習の中でも非常に重要なものとして扱われています。
「英語学習の勧め」では、次回から動詞にtoが付いたものの文中での役割について確認し、その後は-ingの付いた形や受身の文で使われる形の用法を説明していく予定です。完了形や仮定法と同様に、英文を正しく読み書きするために必要不可欠な文法事項を理解するための手がかりとしてください。
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動詞の形の変化の意味を理解することの重要性について ―英語学習の勧めvol.93―
(2011年9月28日 16:35)