こんにちは。SOLの余語です。
前回は、ifで始まる条件を示す部分がなくても、wishやotherwiseといった語を含む文では仮定法が使われる場合があることを説明しました。しかし、ifで始まる部分がなくても、仮定法が使われる場面は他にもあります。今回は、他にどのようなケースがありうるのかということを確認しましょう。
まず、一つ例として考えられるのが、ある男が何か重大なトラブルに巻き込まれていたというような内容の文章で見かけるものです。このような文章では、そのようなトラブルがどのようなものであったのかについての説明などがなされるものですが、それが、賢い人間であれば直面せずに済んだものである場合には、「賢い人ならば、こんな状況には陥らなかったであろう」という感想を含むことが多々あります。その感想を英語にすると、次のような文になります。
A sensible man wouldn't have got into such a situation as this.
上の文の述語部がwould have got …という形になっているのは、これが仮定法を使うべき内容を持つ文だからです。この文章の男は愚かにもあるトラブルの渦中に陥るということになったのが事実なわけですから、「その男が賢明であれば…」というのは事実に反する仮定ということになります。
ここで示した例文のように、<a+形容詞(adjective)+名詞>が主語になっている文は、文章の前後との関連で仮定法を使ったものになることがよくあります。このような形は、特に、「~な人だったら違っただろうに」、もしくは「~があったらよかったのに」というように、そこに登場する人物を非難したり、その人物や状況に対する諦めの気持ちを表したりする場合が多いです。その他の場合も含め、辞書から例文をいくつか引用しておきますので、確認してください。
A wise mother would have understood her children better.
A little more care would have prevented that terrible accident.
A bit of orbital debris might smash a spacecraft into hundreds of pieces and start a slow cascade of collisions that would expand for centuries.
それでは、次回も引き続き、ifで始まる条件を示す部分を持たない仮定法の文について説明します。なお、今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。
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ifで始まる部分がない仮定法の文についてvol.2 ―英語学習の勧めvol.84―
(2011年7月22日 13:55)