こんにちは。SOLの余語です。
前回は、TOEFL ITPやTOEICの文法問題で出題される仮定法に関する知識の確認をしましたが、今回も引き続き、そのような観点からトピックを選びたいと思います。それは、「~する時間だ」ということを意味するIt is timeの後にはどのような形の文を置くべきかということです。
例えば、次のような文が、文法的に誤っている箇所を探し出す問題で出題されたとします。まずは、どの部分をどのように書き直すべきか、考えてみてください。
It is time you make some acquaintance with the problems of our society.
この文は、「そろそろ社会問題に目を向けてもよい頃(年齢)だろう」ということを意味しているものだと推測できますが、社会問題に目を向けるべきなのは現在のことだから、全ての動詞が現在形になっているのは正しいというように、1つ1つの箇所をチェックしても、文法的に誤りはないように思えます。
しかし、この文の場合、「あなた」は実際には社会問題に目を向けていないはずです(でなければ、このようなことを人に言われることはないでしょう)。それを考えると、前回のas ifに続く部分と同様に、It is timeに続く部分は現在の事実に反することを述べているので仮定法過去の形にすべき(もしくは、youとmakeの間にshouldを入れるか、It is time for you to make …という形にするかすべき)ということになります。よって、上の文は次のようにするのが文法的に正解です。
It is time you made some acquaintance with the problems of our society.
(=It is time you should make some acquaintance with the problems of our society.)
このように、日常生活の中でよく目にする表現の中にも仮定法のルールが紛れ込んでいるということはよくあることです。以下に、It is timeという表現を用いた文を辞書からいくつか引用しておきますので、その全てで仮定法が使われていることを確認しておきましょう。
It is time you really began to apply yourself.
It is time the ban on smoking in this classroom was put into effect.
It is time that the city council threw off its apathy, and did something about the housing problem.
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It is timeの後に続くのはどのような形の文でしょうか ―英語学習の勧めvol.82―
(2011年6月24日 9:55)