as ifを含んだ文には注意しましょう ―英語学習の勧めvol.81―

(2011年6月23日 10:35)

こんにちは。SOLの余語です。
ここまで仮定法という事実に反するような仮定を述べる時に用いる表現法について説明してきましたが、これは英語の中でも重要な表現であるため、TOEFL ITPやTOEICの文法問題でも出題されることが多いものです。今回は、仮定法に関する問題の一つのパターンであるas ifを含んだ文を取り上げたいと思います。

as ifという表現は、この後に文が続いて、「まるで~のように」という意味で用いられます。帰国生や海外生の人は、本などを読んでいる時に、以下のような形で文中にあるのを目にすることが多いでしょう。

She behaved as if something serious had happened to her.

この文は、「彼女は、まるで自分に何か深刻なことが起こったようにふるまった」という意味ですが、as ifの前の述語はbehavedと単なる過去形になっている一方で、as if以下はhad happenedと過去完了形になっています。

これは、仮定法でif以下に過去完了形を用いる場合があったのと同じ理屈です。つまり、過去の事実とは違うことを述べようとしているということです。この文でのas if以下に関わる事実は、something serious didn't happen to herというように過去の文として表現する事実であり、その事実とは違うことを「まるで~のように」という比喩の形で表現したいので、前回までに説明した「仮定法過去完了」と同様にas if以下に過去完了形を用います。基本的に、「まるで~のように」は比喩として事実と違うことを示そうとする際に用いるので(結果的にはそれが事実だったということはあります。例えば、「彼はまるで中国に住んだことがあるかのように話す」と発言した際には彼の履歴について詳細に知らなかったが、確認したら実際に彼は中国にいたことがあった、とか、「彼はまるで今起きたばかりのような声だった」と朝10時に発言して、実際に彼は起きたばかりであったなどです)、現在の事実に反する仮定として過去形を用いたり、過去の事実に反する仮定として過去完了形を用いたりするのが一般的です。

このように、as ifの後に置かれる部分は仮定法にするというルールを受けて、その文で表そうとしている時間帯より時系列的に一つ後ろの時制表現が用いられるということを、辞書から引用した以下の例文で確認してみてください。

It often seems to me as if he knew everything.
She seemed as if she had forgotten to grow old.
Jack speaks to us as if he were our boss.


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