TOEICのスコアアップのための学習法についてvol.4 ―英語学習の勧めvol.73―

(2011年6月13日 12:40)

こんにちは。SOLの余語です。
「英語学習の勧め」vol. 71vol. 72では、品詞や自動詞・他動詞の区別に注目しながら学習を進めることで、TOEICの文法問題セクションでよく出題されるものに対応することができるということを説明してきました。今回は、このような基礎的な文法事項に注目することで正解を導き出すことのできる問題のタイプをもう1つ取り上げたいと思います。

TOEICの文法問題セクションでは、以下のような形の問題もよく出題されますが、正解はどれでしょうか。下の解説を見る前に、少し考えてみてください。

( ) it was not his usual church, Mr. Brown had agreed to conduct the service.

A. Despite
B. Although
C. In spite
D. But


4つの選択肢の中で、最も簡単に誤りであると判断できるのは、C. のIn spiteでしょう。これは通常、In spite of ~という形で使うものですが、この選択肢にはofがありません。よって、C. がカッコ内に入らないということはすぐにわかるはずです。また、D. のbutは2つの文や語の間で使われるのが基本的な用法ですので、このような形で文頭に来ることはないと考えてもよいでしょう。それに、もしButをここで文頭に置くと、churchまでの文と、Mr. Brownからの文をつなぐ役割を果たす語がないということになるため、churchのところでカンマではなくピリオドを打たねばなりません。

それでは、残りの2つのうち、どちらが正解になるのでしょうか。問題文を見ると、カンマの前にはitが主語で、wasが述語という1つの文が成立しており、カンマの後も主語(Mr. Brown)と述語部(had agreed)が1つずつある1つの文となっています。正解はこの2つの文をつなぐことの出来る語でなければなりませんが、A. のDespiteは人やものなどを表す名詞が後に続く前置詞(preposition)に当たりますので、2つの文をつなぐという役割を負うことはできません。よって、ここでは、B. のAlthoughが正解ということになります。

このタイプの問題では、品詞に関する知識に加えて、英語ではどのような役割を果たす語が揃っていれば1つの文と考えるのかということについての理解が必要になります。TOEICの文法問題セクションでは、このような文を成立させるものについての理解を問うものは他の形でも出題されますので、何と何がどのような形で揃えば、1つの文と数えられるのかということを考えながら、学習を進めていきましょう。また、今後、「英語学習の勧め」でも、doingやdoneなど、動詞の形に注目しながら、今回取り上げた事項についての説明をする予定ですので、そちらも参考にしてもらえればと思います。

それでは、TOEICのスコアアップのための学習法に関する記事は不定期連載ということにして、次回からは英語運用能力の基礎となる文法事項についての説明に戻ります。なお、今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。

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