現在形(the present tense)の形でも、現在より後のことを示すことがあります ―英語学習の勧めvol.47―

(2011年2月25日 13:23)

こんにちは。SOLの余語です。
「英語学習の勧め」では、前回、前々回の記事で、英語の時制の中で最も基本的な形である現在形は、人やものの現在の状態や習慣的に行っている行為、科学などに裏付けられた事実などを表すということを説明しました。今回は、このような時制表現が現在より後の未来のことを述べる時にも使われることがあることを確認しておきたいと思います。

まず、現在形で未来のことを表す用法で、皆さんが最もよく目にするのは以下のような形でしょう。

If it rains hard tomorrow, we will not have to go to school.

この文では、ifのついた文で「明日、雨が強く降ったら」と未来のことを述べているのに、rainという動詞が現在形の形で用いられています。このような用法はifやwhen、untilなどがついた文でよく見られるものですが、これは上の2つの文ではカンマの後のものが中心的な内容を示すものであり、そちらの時制を表したい時間帯に合わせれば、文全体の時間帯も決まってくるため、現在形を用いても正しい表現とされるという英語の文法上のルールから生じる現象です(ただし、If you will help me, we can finish the work much earlier.というように、主語になるものの意思を示したい場合は、ifなどが付いた部分を未来形にするのが一般的です)。以下にいくつか例文を辞書から引用しますので、この点について確認しましょう。

If he asks what happened in court, we will tell him.
I'll tell him what I am thinking when he comes back.
We'll save some food for anyone who arrives late.

このように、未来のことを表すのに現在形を使う用法は、上で説明したものの他に、以下のような場面でも見かけることがあるでしょう。

The next train leaves here at six thirty in the morning.

この文では、「次の列車が朝の6時半にこの駅を出る」ということが述べられていますが、列車などの公共交通機関の発着時間や式典のプログラムなどのように、ある出来事がいつ起きるかということが確定になっていることを表す場合には、未来のことであっても現在形の動詞を述語にします。これは、確定のものとされる予定については、話し手の頭の中で「現在起こっていること」と同じものとして扱われていることによるのだと考えられます(どの言語の文法でも、物事が話し手の頭の中でどのように捉えられているのかが非常に重要なファクターとなります)。このようなルールに関しても、以下に例文を示しますので、確認しておいてください。

It's Wednesday tomorrow.
We leave Los Angeles at 11 a.m. and arrive in New York at 17. 30 p.m.
What time does the wedding party end this evening?

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