こんにちは。SOLの余語です。
日本の大学の帰国生入試が北半球の教育制度に合わせたものであり、オーストラリアやニュージーランド、南アフリカなどの南半球の国の高校に通う人にとっては、日程的に不利なものとなっていることは、このブログの「帰国生大学入試について」などの中で、これまでに何度か述べたと思います。
また、オーストラリアやニュージーランドに行く人の中には、保護者の仕事が理由ではなく、英語運用能力の習得などを目指して単身留学したという人が多くいます。しかし、単身留学生の人が、高校に通う3年間の間に、帰国生入試で勝負するのに必要なレベルの英語運用能力を習得することは、海外での学校生活などに適応に苦労したり、英語で英語を学ぶことを困難に感じたりすることがあることを考えると、難しいことのように思われます。
このような、受験生にとって不利に働く条件を考えると、卒業した次の年の9月入学を目指したり、秋に行われる帰国生入試を受験したりすること(2010年11月に卒業した場合なら、2011年秋の帰国生入試を受験するということです)のも、有り得る選択肢のような気がします。そして、そのような進路を実際に選んだ人たちの指導を、僕らは実際に行ってきました。
例えば、2009年に指導した生徒の中には、このような人が3人いました。3人とも、2008年の11月に高校を卒業し、僕らがその頃、受験生の指導をしていた教育機関に2009年4月から通うことになりました。3人とも志望校に対し英語運用力にかなり不安があるスタートでしたが、4月からセミナーの始まる6月の下旬までは週に3回個別指導を受講し、そこからはその年に高校を卒業した人ともに小論文や英語の集団授業に参加し受験準備を続けた結果、上智大学総合人間科学部心理学科や早稲田大学政治経済学部、同志社大学スポーツ健康科学部にそれぞれ進学することができました。北半球の高校を6月に卒業した人よりも長期間にわたって、密度の濃い学習生活を過ごすことによって、論述力や英語運用能力をできるだけ伸長することができた成果だと思います。
帰国生入試の出願要項を見ても、高校卒業から大学入学までの期間が2年以内であれば、多くの大学で受験を認めています(早稲田大学帰国生入試の場合は、高校卒業から出願時期までが1年以内であれば受験できます)。高校を卒業した翌年に受験することになっても、有名私立大学では、青山学院大学や立教大学などで受験が認められないだけで(しかも青山学院大の帰国枠でもともと単身留学生の受験資格を認めているのは法学部と社会情報学部だけですし、立教大も帰国枠入試実施学部は減る一方で2011年度入学用試験では4学部だけでした)、受験する大学の選択肢は十分に確保できるはずです。
SOLでは、2011年度も、高校を卒業した翌年に帰国生入試を受験する、南半球の高校を卒業した人の個別指導などを行います。関心のある人は、TOEICやTOEFLのスコアなど現時点での学力を示すものや志望の大学、学部・学科などを以下のフォームよりご連絡ください。
【教育相談フォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/consultation/form.html
じっくりと受験準備をしたいと考えている南半球の海外生の皆さんへ ―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol.4―
(2011年1月27日 15:07)