こんにちは。SOLの余語です。
前回までは、英語をより深く理解するためにはどのように電子辞書を使うべきかということを説明しましたが、今回は英語学習のための理想的な使用法に合った電子辞書を僕らからお勧めしようと思います。
どのような基準で電子辞書を選ぶべきなのか?
英語の学習をする時に、ある単語や表現に関して複数の辞書にアクセスできることの重要性は前回述べたとおりですが、この点から英和辞書や英英辞書が複数搭載されている機種を選択すべきということが言えると思います。また、ある辞書から他の辞書へのアクセスも確保されていればなおよいでしょう。
ただし、英語系の辞書が複数搭載されているものがいいと言っても、あまりに多すぎるのもあまりよくありません。学習の効率が悪くなってしまうということがその理由の一つですが、あまりに多くのものを見せられるとどれか一つに依存しようとする傾向があることも注意しなければなりません。
以上のことを考えると、英語を研究するのではなく、学習していく段階では、英和辞書が2つ搭載されているものを選べばよいと思います。英和辞典の組み合わせの中では、語法に関しての詳しい解説があるジーニアス英和大辞典(英和辞典でもよいです)と、語彙数が多く成句の説明が簡潔なリーダーズ英和辞典という組み合わせがお勧めです。これに加えて、学習が進んだ段階のことを考えて、OALDやLDOCEといった学習用英英辞典が搭載されているものであればなお理想的です。
また、僕らは以前から学習器具としての電子辞書に強い関心を持っており、インターネットなどで情報を集めたり、生徒が持っているものを使わせてもらったりしてきましたが、最近はキーボード側にも液晶画面がついているものが主流のようです。これが関係しているのかはよく分かりませんが、「成句検索」や「例文検索」のボタンが独立したものではなく、単語を検索すると液晶画面上にメニューとして表示されるものが多く見られるようになりました。そして、そのメニューをスタイラスペンでクリックするのが通常の使用法のようです。
しかし、前回も述べたとおり、これらの機能は英語の理解を深める上で必要不可欠なものです。それを考えると、アクセスするのになるべく手間のかからないように独立したボタンが用意されているものを選んだほうがいいでしょう(液晶画面の中のメニューを指やシャーペンの先で押すという、故障した際に保証が効くか分からない使い方をする人は別でしょうが)。
SOLお勧めの電子辞書
これまで書いてきたような条件を満たすような電子辞書は最近では多くありません。また、日本の電器量販店ではシャープやカシオのものが展示されていることが多いのですが、これらの会社の製品は英語学習者のニーズに合っていないものが大半です。このようなことから帰国生の多くの人が適当な電子辞書を持っていないように思います。
それでは、どの電子辞書がいいのでしょうか。SOLのお勧めはセイコーインスツル社製のSR-S9001という機種です。
この機種は辞書の数も適当に絞り込まれており、英語を学習する上で必要な機能も一通り揃っています。この後継機種としてSR-S9002というものも発売されていますが、これよりはSR-S9001の方が搭載されている辞書が充実していますし、値段も安くなっています。日本に帰国する機会がある人はこれを購入してもらえればと思います。
それでは、次回はより具体的な学習方針の説明に入りたいと思いますが、その第1回目として単語や表現の覚え方に関して説明します。