こんにちは。SOLの余語です。
今回は、今年帰国子女枠大学入試を受験する予定の南半球の高校に通う人がこれから英語学習について何をすべきかについて書きたいと思います。
日本の大学の帰国子女枠入試は、北半球からの帰国生の卒業時期に合った形でスケジュールが組まれています。そのため、私立大入試の大半が南半球の高校に通う人がまだ授業や統一試験がある時期に終わってしまいます。また、北半球からの帰国生が受験直前の2、3ヶ月で集中的に受験準備ができるのに対し、南半球からの帰国生はそれができないという事態が生じます。よって、南半球の高校を卒業予定の皆さんは北半球の人とは異なる学習スケジュールを立てざるを得ないということになります。
この点、南半球の高校には、4月や6月後半から7月中旬の間に休暇があります。そこで、英語を体系的に学習し、実際に帰国子女枠入試で出題された問題に接してみる機会を持つべきです。そして、それ以外の期間は休暇中に確認したそれぞれの課題に見合った学習をしてもらえればと思います。
これは、先日出題した問題をどちらとも正しく理解できた人も例外ではありません。前回も述べたように、英文法には帰国生が共通して苦手とする項目がありますし、また実際の大学入試問題を見ることで学習目標が明確になるからです。
また、滞在期間は長いが問題の出来はあまりよくなかった人は、早いうちに英語に対する理解の歪みを正しておかないと、TOEFLなどのスコアが一定のところから伸びず、実際の入試問題にも対応できなくなってしまいます。そして、滞在期間が短い人にとっても、休暇中に英語の学習をすることは、学校の内外で積極的に英語を使う経験を蓄積していくことを促進する役割を果たすでしょうし、学校の授業などで何をどのように勉強すればいいのかということの目安を得るいい機会になると思います。
このように、南半球の高校に通う人にとっては4月の休暇の時期に英語試験に向けた学習を行う必要性があります。しかし、英語試験対策を自力で行うことは様々な点で難しいと感じる人が多くいるはずです。それは、単に実際の入試問題を自分で入手することが難しいということだけではなく、自分に欠けているものは何か、英語の理解で誤っているところはどこかを把握するためには、自分の現在の状況を客観的に観察する視点が必要だからです。
そして、英語の学習よりも客観的な視点を必要とする小論文試験対策や志望大学、学部の選定などもこの時期に行うべきです。これらのことを考え合わせると、可能であれば予備校や塾などで指導を受けながら学習を進めるべきでしょう。SOLでも4月に南半球の高校生向けの授業を実施しますので、詳しくはこちらをご参照ください。
今回述べたことで質問などがありましたら、こちらより連絡してください。次回は、来年以降に大学受験を考えている帰国生の英語学習の必要性について述べます。