問題2の解答と解説です - 英語学習の勧め⑤ -

(2010年03月21日 01:55)

こんにちは。SOLの余語です。
今回は、先日出題した問題2の解説をします。

問題2
次の文章を和訳しなさい。
  Globalization in all its dimensions remains an elusive concept without real-life examples capable of breathing shape, color, and sound into a vague term that continues to dominate the twenty-first century media landscape.

この文でつながりが把握しづらいのは、capable以下とその前のつながりだと思います。
capableという語はもの、人(以下、名詞noun)の様子を表す形容詞(adjective)に分類される言葉で、
この語一つで「有能な」という意味になり、以下のように用いられます。

Teams of highly trained and capable engineers were recruited into the railway industry.
(高度な訓練を受けた、有能な技術者の集団は、鉄道会社に採用された。)

また、ただ「有能な」ということを表すだけでなく、どのような点で有能なのかを具体的に示したい場合には、
capable of ~という表現があります。

これは例えば、

① The aircraft is capable of flying 5000 miles non-stop.
(その飛行機は、補給なしで5000マイル飛ぶことができる。)

という形で用いられますし、

② It is an aircraft capable of flying 5000 miles non-stop.
(それは、補給なしで5000マイル飛ぶことのできる飛行機です。)

という文を作ることもできます。

②の文は、capable of ~のような2語以上の表現を用いて名詞の様子を表す場合、
名詞+capable of ~というように様子を表す部分を名詞の後に置くという英文法の原則を反映していますが、
問題2の文でも同様に、capable ofから文の最後までは1つの表現になっており、
real-time examplesを修飾していると考えることができるでしょう。

そして、もう一つ理解しづらいのはin all dimensionsの役割でしょう。
ここでは、この後に来るremainがremainsという形になっていることと、inに「~の点において」という意味があることがポイントです。
ここに注目すると、この文の主語がglobalizationで、述語はremainsであることが分かると思います。
そして、in all dimensionsは「全ての次元において」という意味で、alwaysやoften、sometimesのようにremainsにかかっているのです。

以上のようなことから問題2の文章は、
Globalization remains an elusive concept without real-life examples. という文に、
remainsにかかるin all dimensionsと、real-time examplesにかかるcapable of以下の部分を足したものということになり、
次に書くような意味を持つ文であると解釈するのが正解となります。

「グローバル化は全ての次元において、21世紀のメディアを支配し続ける漠然とした言葉に、形や色、音を与えることのできる現実の生活に即した実例を持たない、捕らえどころのない概念のままである。」

問題2の出来はいかがでしたか。
解説で分からないところがあったら、こちらから連絡してください。
それでは、次回は今年大学受験をする帰国生が滞在国にいる間になすべきことについての記事とします。

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